こんちゃ
続き書きます
町外れの朝焼けに照らされた、
今日の様な日。
あのとき私に手を差し伸べてくれたのは
貴方でしたっけ。
何気ない今日という日。
久しぶりに、吹雪が落ち着き降り積った雪だけが取り残されているような冬景色。
ふと、昔の事が脳裏に過ぎった。
イギリス「何処にいるん…ッですか、!!」
比にならないほど冷たい風と、深海のように暗い雑木林。
2日前に行方不明になった友人を、いても立っても居られなくなり
夜が明けるのも待てず探し出していました。
イギリス「…ッ、はぁっ、はぁッ、ッ!!」
返事…ッ!!
してくだ…ッさいよ、!!
どれだけ大きく出した声も、暗い雑木林に呑まれていく。
呼吸をする度に、喉に苦しさが伝わり徐々に声は小さくなった。
何の防寒対策もせずに走った弊害は、
足や手先の感覚がなく、壊死したように思えた事で分かった。
イギリス「……ッ、、はぁッ、!」
雑木林の奥にさ迷い続けて体感3時間ほど。
私の目の前には
生臭い匂いとともに赤黒く染まった雪。
ダッ !!
無我夢中に感覚のない手先で雪をかき分ける。
イギリス「あ…ッ、、、ぁぁッ、、」泣
もうすっかり血が止まり、青白くなった人形のような彼の前で
私は、立つ気力もわかず、その場で倒れ込むように跪きました。
イギリス「ごめん…、、ッ」
ボロボロと落ちる涙など他所に、彼は安らかな顔で目を閉じていました。
たった一人の友人にさえ先に逝かれてしまった虚しさは、誰に向ければ良いのかさえ分からなかった。
ドッ…ッ、、ドッ…ッ
イギリス「………ッ、?!」ビクッ
次第に止み始めた吹雪の中、重い何かが雪を踏みつけ進んでいるような音がした。
イギリス「…だッ、、、誰か、!!」
次第に近づくその足音を、人だと思っていたのは一瞬でした。
ドサッ…!
イギリス「………はッ、、?
ぁッッ、 」
ゾクッ
「二ン…げん……」
ミ〜、。ッ、け
ニヤッ
状況を飲み込めきれず、寒さと、襲ってくる恐怖で足が立たなくなる。
死んだ友人の隣で、血に染った雪の中で、凍えきった身体で。
出会ったのは「化け物」だった。
イギリス「やッ……ぁッ、、ッ」
足を引きずり、後ずさりしようとするも、
死体が邪魔をし転倒する。
ドサッ
「コロ…す……二ンげ、ん、、ッ」
その間にも、ジリジリと迫り私の体ほどの斧を振りかざそうと、体制を変えた長後。
ブォンッ!!
イギリス「ぃ”やッ…!!」
死を覚悟し、目を瞑った。
…
ッ
「ぁ”ガッ”…ッ?!」
イギリス「ぁ……?」
数秒後、目を開けると、
そこには、前に突き出された自身の腕と、
何故か凍っている私の手先。
そして、
地面からでた槍のような氷で、大きな図体を串刺しにされている化け物。
人間のものでは無い色の血液が、雪に染み渡り広がっていく。
聞こえるのは化け物の呻き声と、静かに振る雪の音。
イギリス「はぁ…ッッ、、何、ッですか…ッこれ…」
周りを見渡しても、人はいない。
ならば、この氷の発生源はなんだ?
スタッスタッ…
イギリス「は…ッ、、またッ?!」ビクッ
すぐに振り返ると、そこにはマントを羽織った少女がいました。
身長は、私の胸より少し上程でしょうか。
人と出会えた嬉しさに、安堵しつつ咄嗟に声をかけた。
イギリス「ぁ…ッ、、の、、!」
串刺しになっている化け物
横たわっている青白い死体
座り込み、乾燥で肌が擦り切れている、雪まみれな私。
この状況を見ても、表情、声色1つ変えずに言葉を返す。
??「死んでるの。それ。」
化け物を指さし、私はゆっくり頷いた。
??「貴方がやったんだね。」
化け物を殺した。
イギリス「な…ッ、、違うのです…ッ、私にもよく分からなくてッ!!」
??「最初はみんなそう言うんじゃないかな。」
…まぁ、いいや。
静かに近づき。私の横に来るともう1つの死体に気づいたようだ。
数秒止まった後、私に手を差し伸べこう言った。
日帝「私は、大日本帝国。」
貴方は。
差し伸べられた温かい手を。
少し戸惑いながら取った。
イギリス「イギリスと、申します、」
チラッ
日が登り、太陽が上がると共に少女の顔を除く。
イギリス「…!!」
背中まで伸び、綺麗に靡く黒い髪。
寒い冬を溶かすように温かい赤色の瞳。
イギリス「………」
彼女は、それ以降私を連れて出口に来るまで言葉を返さなかった。
でも、今でも私にとって日帝さんは
夜明けとともに舞い降りる光のような存在なのです。
スッ…
窓の縁を手で撫でて、ティーカップを握る。
イギリス「…〜、今思い出せば。」
友人の事を静かに聞いて…
慰めていただいたのも。
当時、私が入る前にいた、ソ連さん、アメリカさん、ナチスさんに
私のことを紹介して下さったのも。
…私に新しい友人を下さった方も。
全て貴方ですね。日帝さん。ニコッ
はい、お疲れ様です
イギリスさんの過去編?ですね。
一応もう言ってましたが言うと、最初に入っていたのが、東西南北の人達、そこからイギリスさん等が入った順です。
では、さようならー!
コメント
2件
こういう関係大好き
過去編が切なくも美しい… その世界が頭の中にそのまま浮き出てきます そうですね…きっとイギさんにはにてさんが暖かい朝日みたいに映ったんでしょうね… 今回もありがとうございました!切なさとノスタルジーで涙が出てくるほど素敵な小説です!