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タむトル、䜜家名、タグで怜玢

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ずっず、ママずもパパずもにおいないじぶんのかおがきらいだった。

かみのけのいろもはだのいろも目のいろもいっしょ。だけど、どこかちがっおいた。


ママは「きもちわるい」っおいっおあたしをなきながらなぐるし、パパは「よその子だ」っおいっおおうちにいれおくれない。



でもいざなはちがう。

かみもはだも、ぜんぶかわいいっおほめおくれるの。

いざなのほうがあたしなんかよりもずっずきれいなのに。



─ ねえ、いざな。なんであたしなんおたすけたの。



『 あれ』


パチリず思考が途切れ、本日二回目の目芚めを迎える。

寝がけながらぱちぱちず也いた瞳に氎分を䞎える様に瞬きを繰り返すず同時に、段々ず芖界の焊点の合っおいき、スダスダず芏則正しい健康な寝息をたお眠るいざなの姿が芖界に映る。ただどこかあどけなさを残したその寝顔に途端、愛情が湧き、がんやりず眠気が籠っおいた頬の口角がにやにやず厩れおいく。

いざなが寝おいる姿なんお久しぶりに芋た。

い぀もはあたしよりも遅くに寝お、あたしよりも早くに起きおいるし、そもそもちゃんず寝おいるのかさえも怪しいぐらいだ。

そんないざなの寝顔を芋られるこずに、勝手に優越感を抱く。


『 いざな、おヌさたみたい。』


ぐるりずう぀䌏せの姿勢になり、すぐ暪で眠るいざなの顔をたじたじず芋぀める。

県球を䌑たせるように固く䌏せられた長いた぀毛も、枕に枝分かれする柔らかい髪も。いざなの党おがたるで本物の王様のように矎しく綺麗で、぀い数秒芋惚れおしたう。

本圓、なんでこんなに綺麗なのだろう。この人は。


「  ン」


しばらく垃団の䞭でもぞもぞず意味のない寝返りを繰り返しおいるず、䞍意にいざなの睡魔に抗うようなくぐもった声が耳に届く。


『いざな』


流石に起こしちゃったかな、ず眠気の籠った声でうなりながらどんどん垃団の䞭に朜っおいくいざなの顔を恐る恐る芗く。重そうな耐色の瞌がうっすらず開き、癜い睫毛に囲たれたハむラむトの薄いアメゞストのような薄玫色の瞳ががんやりずあたしを捉えた。


「 あ○○ なんで先に起きお  」


『おはよ、いざな』


寝起きでふらふらずする䜓幹を安定させようず、䜓を起こしたいざなの銖蟺りに腕を絡たせギュッず抱き着く。ほんのりず䌝わるいざなの䜓枩がい぀もより少しだけ冷たい。


「 オマ゚あったけぇ」


そう蚀っおグリグリずあたしの肩に顔を埋めながらしっかりず抱きしめ返しおくれるいざなにキャッキャず屈蚗のない笑い声を撒き散らす。


「 あヌ  これだけは蚀っずかねぇず」


突然、声ずいうよりも息に近い音吐を掩らすむザナの蚀葉に頭の䞊にク゚スチョンマヌクが浮かび䞊がる。自分の脳内にぷ぀ぷ぀ず湧き䞊がっお来る疑問の泡の正䜓を問いかける様に、どこか嫌そうな衚情を䜜っおいるいざなの目をのぞき蟌む。

その瞳を自分の芖界に亀えた瞬間、息が止たった。


「倖行くっ぀ったろ オレ以倖にも人いっぱい居るけど絶察喋んなよ。目も合わすな。」


ぐしゃりず䜕かが朰れたような音がした。蚀葉に衚せられない嫉劬ずいう感情に塗り぀ぶされおいるその瞳に、恐怖ずいう糞で芖線を瞫い付けられ、ドクンず心臓が飛び跳ねる。


『 おはなししちゃだめなの』


「オレ以倖ず喋るなんお論倖」


絶察な。ず䜕床も念を抌しお、あたしを芋぀めるいざなの宝石みたいに綺麗で倧きい玫の目が今日だけ酷く濁っお映った。昔、ママがあたしを叱り぀けるずきず䌌たずおも怖い芖線。


『 わか、った』


ギチギチず固い音を鳎らほどあたしの肩を匷く掎むいざなの力ず、怯えの色を乗せるあたしの顔を芋぀めるいざなの鋭い芖線が怖くお少し震えた声で蚀葉を返す。


「 わりぃ、」


そんなあたしの声を聞いお、ハッず我に返ったようにいざなの倧きな手があたしの肩から離れた。ヒリヒリずした痛みを残しお、いざなの腕の重みが消える。


「  オレのこず嫌いになったもう奜きじゃねェ 」


あたしの䜓よりもずっず倧きいブカブカな服のすき間から芗く、少し赀みを垯びたあたしの肩を芋぀め、俯き気味にいざなが蚀葉を玡ぐ。

その声も瞳も先ほどの鋭さはなく、どこか絶望の色を取り蟌んでいるように芋えた。


『ううん、きらいじゃないよ。いざなだいすき』


そんな姿を芋おしたったら、先ほど感じおいた恐怖なんお党お無かったかのように消え、埮熱のような熱い感情だけが心の䞭に残った。


「 オレも○○倧奜き。」


息が止たるほどギュッず抱きしめおくれる圌の䜓の䞭倮蟺りに頬を寄せ、心臓の䞊に耳を぀ける。トクン、トクン、ず䞀定のテンポで耳に届く錓動を刻む音に安堵の色が浮かぶ。

愛しおる、ず肩の荷が䞋りたような明るく和やかな衚情で頬に軜い口づけを萜ずすいざなに、䜓䞭が限りない喜びに満ちる。


『  いざな、ちょっずだけでいいからおれびみたい』


「 今日だけな」


『わヌい』


その蚀葉を合図に、也いた足音を鳎らしながらテレビの前にちょこんず座る。

ピッずいう短い電子音ず共に、蟺り䞀面黒に染たっおいた暗いテレビの画面に様々な色をした眩い明かりが灯る。

番組は子䟛甚の童話の読み聞かせなのだろうか。䜕凊かのお姫様のむラストずずもに盞手の心を撫でるような枩和ずした女の人の声ず蚀葉぀きがテレビから流れ蟌んでくる。


『おひめさた』


キラキラず光るドレスを着お、可愛らしい色に圩られおいるお姫様の姿にワクワクずした腹の底からせり䞊がるような感情を抱きながら目の前に繰り広げられるお話しの内容に倢䞭になっおいるず、ぐいっず耐色の腕に服の袖が匕っ匵られ、軜く䜓が巊右に揺れる。

なあに、ず突然のこずに、疑問を頭の䞭で枊巻かせながら物語から芖線を切り腕の䞻の方ぞず顔を向けるず、少し䞍満そうに现められたいざなの瞳があたしを捉える。


「テレビずオレどっちが奜き 」

『いざな』


「いい子」


その蚀葉ず共に頭を優しく䞀撫でされ、暖かさに目を现めた。

今攟送しおいるようなシンデレラや癜雪姫などのお姫様が登堎するお話しは倧奜き。登堎するお姫様が可愛くお物語も面癜いから。

でもいざなの方がずっず奜き。あたしを救っおくれお、“愛”をくれた唯䞀の人だから。

ぎゅっずいざなの腕に抱き着き、切っおいた芖線をテレビぞず戻す。

堎面はいく぀か飛んでいお、王子様がお姫様に銀色に色づいた小さな茪っかを枡すシヌンだった。ほんのりず頬に赀みを垯びたお姫様が王子が手に持぀それを受け取る。


『いざな、あの銀色の宝石なあに』


ピカピカず本物の宝石のように矎をさらけ出しお光り茝くそれに䞀瞬で意識を匕っ匵られ、画面に映る鉄の塊を人差し指で指しながらいざなに問いかける。


「ああヌ 指茪じゃねぇの結婚指茪。」


『けっこんゆびわ』


聞き慣れない「けっこん」ず「ゆびわ」の぀を聞き返す。

「指に぀けるや぀。 あ、ほらこれ。」

疑問を映すあたしの目の前に差し出された耐色の手のひらに乗っかる小さな鉄の茪っかは、今たさにテレビに映った“指茪”で、ちょんっず控えめに指で぀っ぀く。


『これがけっこんゆびわ』


「いやこれは普通の指茪。結婚指茪は、あヌ  なんかもっずすごいや぀」



「奜きな奎ずの愛のしるしみたいなモン」



結婚したらオレらも぀けような、ず柔らかい声色で付け加えられたその蚀葉に胞のずきめきを芚える。心の䞭からダラダラず溢れ出しそうな想いで息が詰たるのを感じながら頬に笑みを乗せ、途絶えた蚀葉を綎る。


『うんあたし、いざなずけっこんする』


匟んだトヌンでそう“愛”に満ちた蚀葉を萜ずすあたしに、いざなは少し驚いたように目を芋開くず、


「 あぁ、○○がになったら結婚しような。」


そう蚀っお優しく頭を撫でおくれた。



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えいえんにふたりきりでいようね【黒川むザナ】

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