テラーノベル
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バドエンは良いと思っている主が書く物です。
※死ネタ。不穏。 最高(#^^#)
「あ”ぁ〜…」
起き上がる気力が無い。
このまま寝てたい。
けど、有給が危うい。
もう後先ない。
休めない。
頼れない。
逃げれない。
寝返りを打ち、布団に包まる。
このまま寝てたら、遅刻として処理されないだろうか。いや、流石に休み過ぎは捨てられるか。あぁ、いっその事失望されて捨てられて、誰も俺に興味を示さないほうが楽かもしれない。
そうすれば、俺が死んでも消えても誰も支障ない。
そもそもいても居なくても良い存在。
あの時、ドズルさんは俺が必要だって言ってくれたけど、若気の至り、何でもできると信じてやまない年齢。きっとそろそろ冷静になってきているはずよね。なら俺が辞めるって言ったら快く承諾してくれるはずさ。
「や〜めた……」
3日かけて軽く齧っていたものを諦めたかのようなそんな簡単な気持ち。
出来るわけない、才能ない、だからと言って努力しても届かない。
下を行っても、後ろに逆走しても、嫌な顔される。足手まといとか、邪魔とか、何してんだとか…。
じゃあ、良いさ。もう。
ペンを取り出し、紙に書いていく。
“疲れた”“辞める”“忘れて”“ごめん”そんな単語を散りばめた気がする。そして、『辞表願』と書かれた封筒に入れ、閑散としたリビングの真ん中にある、アパートから支給されていた簡易な机に置く。
部屋を片し、段ボールに詰め込み、実家宛にし送りつける。 携帯も財布も通帳もタバコも……俺にとっての必需品を封筒の隣にすべて置いて、手ぶらで出る。鍵は……そうだな、閉めといて郵便受けにでも入れておこう。
フラリといつものパーカーと長ズボン、スニーカーで外へと旅立った。
二度と帰らぬ唯一無二の居場所に別れを告げて。
青白い顔で花に包まれる。
赤色の花、黄色の花、水色の花、ピンク色の花。
まるで、俺らはこれから4人でやっていくぜ、とでも言わんばかりのカラー。
やはり俺はメンバーとして釣り合わなかったのか、紫色の花は見当たらない。
泣きじゃくりながら、俺の死体に抱きついて離れないドズルさん。
『なんでッ…!どうして…!?ぼんさんッ…ぼんさんッ…!やだ、やだやだやだ…!やだよ…!ひとりにしないでよッ!やだ!ぼんさんはまだ生きてる!生き返る、絶対!!燃やさないで…!殺さないでッ!ぼんさんを…!!』
ドズルさんと一緒に涙を流しながらシャクリをあげるおんりー。
『ぼんさん…ぼんさんッ…なんで、ドズさんと、俺らを置いてったんですか…!もっと一緒にいれると思ってた…!いたかった、ずっと!なんで…どうしてッ…くそっ…ぼんさんッ…ぼんさんッぼんさんぼんさんッ!!………死なれちゃ、悲しいよ…』
せっかくのかわいいお顔が、涙でぐちゃぐちゃだよ、おらふくん。
『なん、なんで、なんでなん…?どっ、ドッキリ、やろ?そやろ…?なぁ…?きっと起き上がってくれるよな?な?そやろ…?なんで、なんで…?あの時、約束したやないですか…暴れよって…嘘、やったん…?生きる気力、どっから失ってたん…?』
怒ったような泣きそうな顔で、ボロボロと大粒の涙を流すおおはらMEN。
『……はッ…はッ……くそっ…ぼんさんッ…。くそっ…。なにが、なにがいけなかったッ…?なにが…?もっと、もっともっとメンタルケアできたはずなのに…。どこで、どこで間違った?どこだ、どこからだ?ぼんさんを…追い詰めたのは俺の、せいか…?』
後ろからトントン、と肩をたたかれる。
振り向けば、鬼がいた。禍々しい煙の向こうからは熱い炎が飛び出てくる。
〈ついてこい、おまえは地獄行き決定だ。暴れたら罪が重くなるぞ?〉
デカい金棒を持ち、そう上から見下ろしてくる鬼。そういや、こうやって見下されるの、何十年ぶりだったか。中学生以来か。上から頭を撫でられるの、それ以来だったからな。背が無駄にデカいから、甘えづらかったな。相手が立ってるときに座れば良いけど、それでも年が年だし、身長以前に図体もデカいからな。こんなおっさん、甘やかしたり慰めたりしたくないだろうと、気を張って泣きたいのを、喚きたいのを、頼りたいのを、甘えたいのを……必死に抑え込んでたっけ?
まぁ、うん、最年長のおっさんだしさ。
〈おい、聞いてんのか?それとも、抵抗するか?〉
〈抵抗したら、罪重くなんでしょ?じゃあ抵抗するよ〉
だから罪重くして、と鬼を見ずに言う。
〈なぜだ?〉
〈……そうね、産まれて生きてきただけで重罪だから…俺は〉
〈……それだけでは重くできん。ついてくる意志があるなら罪は変わらん。抵抗しても意味ない。ほら行くぞ〉
〈……あらら、残念〉
振り向けば禍々しい煙から無数の手が伸びてくる。黒くて爪が尖ってて触られたところはヤケドしたみたいに熱くなる。
きつい、苦しい、怖い、寂しい。
欲だらけで、悩んで悩んで自業自得で死んだ俺。彼らから逃げたくって彼らに贖罪したくって……いや、楽になりたくて簡単な道を選んだ。
(あぁ…今まで我慢して生きてたのに、必死に生きて頑張ったのに、自死すればすべて無に帰すのか)
頑張って我慢した欲。これからも我慢しないといけなかった欲。
全てを放り出して、逃げたのに。彼らから逃げた先も地獄。
生きても、死んでも、行き着く先は地獄。
(産まれて来ただけなのに、地獄行きは決定なのね)
これからも逃げられぬ苦しみと我慢。
もう望むことはやめようと、心の糸が、きれた。
コメント
2件
自分も、バトエン大好き民です! バトエンって、切ないけど、なんか良いんですよね✨️ 最後の、 〝産まれて来ただけなのに、地獄行きは決定なのね〟 …悲しいけど、なぜか美しい言葉にも聞こえてくるような… 文才がありすぎます…!!!