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4 - 銀河「イケメンスーツのチャラ系上司と、危険な夜」Ⅳ

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2025年04月13日

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「気が強ぇオンナ……」


銀河が口の端を吊り上げて笑う。


「でも……本当は、かわいくて素直なんだろ? 知ってるぜ……」


銀河が、さも何もかもを知っているような口ぶりで言う。


「さっき、俺が適当に言ったことまでも、いちいち真に受けちゃってさ……」


「なんで、そんなこと言われないと、いけないのよ……」


迫り寄る顔から目を逸らして、低く呟くと、


「こっち向けよ…」


うつむけた顔が、無理やりに向き合わされた。


「言っただろ? 知ってるって……俺は、おまえのことを、ずっと見てきたんだから……」


「ずっと、見てきた……?」


そんな言葉を口にされるなんて、まさか思ってもみなかった。


「ああ、夏目 理沙をこのプロジェクトに推したのは、俺だからな」


「嘘…そんなの……」


目の前の軽薄なだけのはずの男が、私のことをずっと見ていて、まして仕事に抜擢してくれた本人だったなんて、とっさには信じられなかった。


「嘘じゃないさ……おまえの頑張りくらい、知ってるんだぜ?」


軽く笑っている表情と、そのキレ者の上司らしいセリフとが、頭の中でどうしてもうまく噛み合わなかった。


「嘘よ…そんなの……絶対……」


自分でも何が正しいのかわからなくなって、「嘘」と決め付けようとする私に、


「じゃあ、今のこれも……嘘?」


そう銀河が聞いてきた。


「何よ、これもって……」


目を上げると、紫色をした魅惑的にも映る瞳とかち合った。


「この、シチュエーション……」


再び銀河の唇が近づいてきて、避けることもできないまま口づけられる。


「これは、嘘じゃないだろ……?」


口づけから解かれ、耳元に声が吹き込まれると、


囁かれた耳までもが、熱を帯びて赤くなるのを感じた。


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