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💚亮平side
💚おじゃまします…
❤️どうぞ
初めて上がった涼太の部屋は、まさにロイヤルという言葉がぴったりなゴージャスな佇まいだった。
どの家具も高級そうで、ぴかぴかに磨き上げられていて、シックで、色味はあまりなく、どれも「王国感」が漂っていた笑。
前に上がったことのある、パステルカラーを基調とした可愛らしい感じの佐久間の部屋とは全く感じが違う。
💚(入るだけで、緊張するな…)
そんな俺に気づいたのか、涼太は微笑み、
❤️まあ、くつろいでよ
と、革張りのソファを勧めた。
💚あ、うん
❤️何飲む?
💚えっと、、、
涼太はスマートに手を差し出して、俺の着ていたコートを預かると、コート掛けに掛けてくれる。
❤️酒にする?それとも、お茶?
💚どうしようかな…
正直、そこまで酒が飲めない俺にとって、これは悩ましい選択肢だった。
涼太はどっちがいいんだろう?
それに、もし酔っ払ってしまったら、俺は自分を抑えることができるのだろうか…。
不安が頭をよぎる。
❤️俺、今日は飲みたい気分だから、嫌じゃなかったら付き合ってほしいんだよね。
💚あ、うん。いいよ。
俺の返事に笑顔を見せ、涼太はキッチンへ向かう。
俺はその颯爽とした後ろ姿を見ながら、今さらながらどきどきしていた。
かっこよ……。
でも。
翔太も来たことあるのかな?ここ。
胸がちくり、と痛む。
翔太の気持ちはいまいちわからないけど、俺は涼太の視線がいつも翔太を追っていることには気づいていた。
ほんとは、俺なんかより、翔太に来てほしかったんだろうな…
そんなことをつい考えてしまうと、少し泣きそうになってしまう。
いや、切り替え!
切り替え!
今夜は楽しまなくちゃ損だよな。
俺は、手伝うよ、と言って、キッチンで準備をしてくれている涼太のもとへ向かった。
💙翔太side
💙あったけぇ、、、
めめの家の風呂は、湯船が俺んちより少し広い。詰めれば3、4人くらいなら余裕で入れそうだ。
棚に何種類かあったうちの、気に入った香りの入浴剤をぶちこんで、湯船に浸かり、俺はすっかりリラックスしていた。
今、俺たちは大切な時期だ。
すごく、大切な時期にいる。
昔に比べて桁違いに知名度は上がったし、仕事も9人それぞれにどんどん舞い込んできている。
まさに嬉しい悲鳴だった。
今の俺たちは、同期や後輩たちにどんどん差をつけられていたあの頃の俺たちじゃない。
それはわかっているけど、、、
計算外だったのは、寂しさ。
最近、いつも9人揃ってバカ話に花を咲かせた昔が懐かしくなることが増えていた。
…無いものねだりなのはわかってる。
売れなくなったら困る。
だけど、、、
🖤しょっぴー、ちょっといい?
外からめめの声がする。
💙ん?
🖤腹減ってる?
💙うん、減ってる。
🖤じゃあ俺パスタ作るわ。何がいい?
💙ペペロンチーノ的なやつ。ニンニクたっぷりの。
🖤笑。了解、じゃあほどほどで上がってよ。
💙うん。
ちゃぷ。
もう一度湯船に深く浸かって、俺はなぜかあいつのことをまた思い出していた。
🖤蓮side
ニンニクたっぷりw
全然意識されてねーwww
でもそれが妙に翔太くんらしくて、思わず俺は笑ってしまった。
さて。
腕によりをかけて、うまい飯を作ってやるか。
俺は、キッチンに向かった。
ニンニクの皮を剥き、ベーコンやマッシュルームをスライスしながら翔太くんのことを考える。
グループに入りたての頃は俺もラウールも康二も、みんな、翔太くんが支えだった。
翔太くんの嘘のないまっすぐな言葉に、 年上なのに純粋な魂に、 俺たちは何度も救われた。
普段はクールぶってるくせに、誰よりも熱い気持ちを持っている翔太くんのことがみんな大好きだった。
照れ屋なのも可愛いし。
と、包丁を握りながら思わずニヤけてしまう。
いつもラウールとはその話をしている。
翔太くん、可愛いよねって…。
……もしかしたら、ラウールも翔太くんを好きかもしれない、と俺は思う。
ラウールは俺と翔太くんが2人で話していると必ず輪に加わってくるし。
警戒しとこう。
でも、何よりも警戒すべきなのは、舘さんだ。
俺は、パスタをいい感じに茹でながら、 胃袋の掴みでも負けてたまるかとフライパンを揺する手に力を込めた。