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???「うぇーい」???「…………」
???「…………」
???「うぇーい」
???「…………」
???「…………」
???「うぇーい」
???「…………」
???「…………」
???「うぇ……」
???「あぁもううっさい!!何よ?!」
???「ここまで無視されたのにやり続ける雨花さんはすごいですね」
???「やっと気づいてくれた〜」
「橙」、「桃時」は生徒会で仕事をしていた。そこに「うぇーい」とひたすら言いながら、ねじり寄ってくる「雨花」
桃時「いや気づいてはいたわよ。処理が面倒くさそうだから無視してただけ」
橙「私もそうです」
雨花「ねぇ二人とも」
桃時「何」
雨花「ちゃんとぉ暑くてもぉお腹に布団かけてるぅ?」
もみてしながら橙たちに質問する雨花。
橙「何ですか?突然。かけてますけど」
桃時「アタシも」
雨花「宿題わぁすれてないぃ?」
桃時「何なのその話し方。今日は忘れなかったわね」
橙「忘れてません」
雨花「寝る前ぇ靴下ぁ脱いでるぅ?」
桃時「アタシは時々忘れちゃうわね」
橙「気にしたことないです」
雨花は、項垂れる。
雨花「誰も困ってないのぉ?ちぇっ」
橙「何がしたいんです?」
桃時「どうせくだらないことを模索してるに決まってるわよ」
雨花「くだらなくないよ!占いの母にきいたんだから!」
桃時「もう早速怪しさ全開ね」
橙「ですね」
「ほらみて!」と雨花はある本を取り出す。
橙「『占いの母』確かに表紙に書いてありますね」
桃時「こんなうさんくさい占い本の何にさっきの質問することへの答えが載っかてんのよ」
雨花「えぇっとね。あっ!このページ!わたしの星座と血液型を占ったら……ほら!」
橙「ええっと『欲しい物 手に入れる方法 人 心配すべし』」
桃時「何でこんな検索ワードみたいな表記なの?」
橙「しかも人を心配したら欲しい物が手に入るって……どういうことです?」
雨花「だから橙ちゃんたちのこと心配してたのだよ」
橙「それで雨花さんの欲しい物って何ですか?」
雨花「フルーツティー」
桃時「フルーツティー?……あぁ、あんたが箱買いしてた奴ね。あれが欲しいの?」
橙「でもあんなに沢山買ってたのにもうないんですか?」
雨花「うむ!!」
桃時「何が「うむ!!」よ。全くもう……確かあれ期間限定じゃなかった?もうないんじゃない?」
雨花「そ、そんなぁ……」
橙「何か可哀想ですね」
桃時「えぇっと、あっネットにあのフルーツティーの作り方載ってr」
雨花「載ってるの!?どれどれ?!?!」
桃時「もう……後でメールで送るわよ」
雨花「やっぱあの占い間違ってないじゃん!!」
橙「運が良かっただけでは?」
雨花「とにかくありがとう!!早速帰って作ろうっと!」
雨花はドタバタと帰り支度を始めると、そそくさと出ていってしまった。
桃時「もう……あいつ占いの本置いてってるわよ」
橙「しかもページも開きっぱなしで……ん?」
『あなたのラッキーアイテムは……』
橙「…………?」
桃時「文章の途中でページが破れてるわね。あいつのラッキーアイテム何なのかしら」
橙「……誰が破いたんでしょう……」
桃時「さぁね。……でも……あいつが破いたなら」
それは多分
あいつの『言えないこと』と繋がってるかも
橙「「でも」……何ですか?」
桃時「ん?それはあいつの口から聴き出しなさい。アタシからは特に何も言えないわ」
橙「そうですか……分かりました。」
桃時「本当にあんたは泣きたくなるくらい優しいわね」
だからこそ
あいつも言えないのかもしれないわね
桃時「帰りましょ」
橙「はい」
五月の夕方、
夕日が一人は、ゆっくり艶やかに、
一人は、その一人と共に軽やかに歩いた影を
鮮やかに描き、
しかし、もう一人は夕日になんて目もくれず、下を向いて歩き続ける。自分の影すら目に映らないその何も映らない瞳はその自分の影ごと闇に固く固く塞ぎ入れ込むようだった。その闇は光があるからこそあるなんて言葉を簡単に消し飛ばすほど暗く、暗く、その一人を潰し続けるのであった。