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#山中柔太朗
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「……よし、これでサマリーの入力は終わり、と」
深夜2時を過ぎたナースステーション。
カチ、カチと静かなマウスのクリック音だけが響く空間で、太智は重い瞼をこすりながら小さく息を吐いた。
ここ数日、急患や他科からの応援要請が重なり、太智の体力は完全に限界を超えていた。
いつもなら「じゅう〜、お茶飲む?」「なんか食べるか?」と甲斐甲斐しく後輩の面倒を見る太智が、今夜は明らかに口数が少ない。
隣の席で黙々とカルテのチェックをしていた柔太朗は、画面から目を離さずにさらりと言った。
「太ちゃん、残りのチェックは僕がやっておくから。仮眠室行って休んで」
「ん〜……大丈夫、大丈夫。これだけチェック終わらせちゃえば……明日みんなが楽になるから……」
ふにゃふにゃとした口調で返事をしながら、太智のキーボードを叩く手がだんだんと止まっていく。
「太ちゃんもう目閉じてるから」
「閉じてへんよ……開いてる、開いて……ふ……」
コックリ、と小さく舟を漕いだかと思うと、太智はキーボードの横に両腕を折りたたみ、そこにすぽっと顔を埋めてしまった。
規則的な、すやすやという小さな寝息が聞こえてくる。
いつもナースステーションの頼れる司令塔としてテキパキと現場を回す太智が、完全に電池切れを起こして眠っている無防備な姿。
「夜は眠くなるもんね。忙しかったし」
柔太朗はキーボードを叩く音を小さく配慮しながら、フッと柔らかく微笑んだ。
静かに席を立ち、仮眠室からふかふかのブランケットを持ってくると、太智の丸くなった背中にふわっと優しくかけてあげる。
「……ん、ありがとぉ……みんな……」
ブランケットの温もりに包まれた太智は、夢心地で小さく呟くと、さらに深々と顔を埋めて幸せそうに頬を緩めた。
「なんの夢見てんの」
柔太朗はくすっと静かに笑い、太智が起きる頃にすぐ飲めるよう、お茶をデスクの端にそっと置いた。
それから、太智が残していた分のカルテを自分の画面に引き継ぎ、静かにカタカタと入力を始める。
いつも皆を優しく包み込んでくれる太智。
今夜くらいは、光ってなくても。
「俺は新月の日も好きだけどなぁ、」
柔太朗は優しい眼差しで太智を見守りながら、深夜の作業を続けていくのだった。
コメント
5件
リクエストいいでしょうか?だいちゃんのワンオペを書いて欲しいです。 あとやっぱりコンビとか書いて欲しいです。 そのざき とか しおたろう とか さのじん とか書いて欲しいですね。 体調不良にわ気をつけてくださいね。次の投稿楽しみにしています😊
今回もとっても素敵です🥰 電池切れをするほどにみんなのためにナースステーションの司令塔として現場をまわしてくれているのですね😭 それとじゅう様の「夜は眠くなるもんね 。忙しかったし」とか「なんの夢見てんの」とかだいちゃんとじゅう様の関係が知れてとても可愛いかったです。 というかなんというか投稿早いですね凄いです✨️ 体調不良にわ本当に気をつけてくださいね。 長々とすみませんね。 次の投稿楽しみにしています🥰😊
太智さんの電池切れ、めちゃくちゃ可愛かったです……!キーボードに顔を埋めてすやすや寝ちゃうところとか、ブランケット掛けられて「みんな……」って呟くところとか、普段あんなにしっかりしてる人が見せる無防備な姿がたまらないですね。柔太朗くんの「新月の日も好き」って台詞、すごく好きです。お互いを思いやる静かな空気が心地よくて、深夜のナースステーションの温かさがじんわり伝わってきました。