テラーノベル
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数日後の夕食時。食卓には楓の好きなハンバーグが並んでいた。しかし、楓は箸の先で小さく肉を崩すだけで、一向に口へ運ぼうとしない。
母親はそんな娘の様子を、心配そうに覗き込んだ。
「楓、なんで最近ごはん残すの? どこか具合悪いの?」
楓はビクッと肩を揺らし、母親と視線を合わせないようにうつむいた。
「……うん、あんまりお腹すいていないの」
(食べたら、またあのコメントみたいに『太い』って思われちゃう。食べちゃダメだ、我慢しなきゃ……)
「身体に悪いから、ちゃんと食べなきゃダメよ」
母親の正論が、今の楓には重苦しいプレッシャーとなってのしかかる。
「……わかってるよ……」
楓は小さく呟き、逃げるように箸を置いた。
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