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揺れる信頼─深まる溝
休止期間も数週間が過ぎ、チームの間には依然として冷たい空気が漂っていた。
Nakamuはスマイルときりやんのやり取りを想像するたび、胸の奥がざわつく。
「また裏で話してるんじゃないか……」
きりやんも同じ気持ちだった。
スマイルに助けを求められたことは覚えている。だがNakamuに打ち明けられなかった罪悪感が、次第に不信感に変わっていた。
ある日のオンライン通話。
Nakamuは思わず口を尖らせる。
「なんであの時、俺に言わなかったんだよ!」
きりやんは反論する。
「俺だって、あの場でどうすることもできなかった!」
スマイルは二人の間に挟まれ、言葉を探す。
「俺……ただ、みんなを守りたかっただけなんだ」
しかしNakamuときりやんの目には、スマイルの言葉も届かない。
「守る? 俺たちが傷つくのを知ってて?」
「信頼って何だと思ってるんだ!」
その瞬間、通話の画面は沈黙に包まれた。
笑い声も冗談も、もうそこにはなかった。
三人の間にできた溝は、以前よりも深く、広く、埋められないものに見えた。
配信も活動も、手つかずのまま。
チームの未来は、まるで霧に包まれた先の見えない道のようだった。