この作品はいかがでしたか?
52
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俺には 、
好きな人がおる 。
エセ関西弁 失礼
スペイン × ポルトガル
ロマーノ × スペイン
フェリシアーノ × ポルトガル
失礼
三角関係 。 報われない 。 不穏
苦手意識 有 回れ右
明るくて、誰にだって優しいし、
ちょっと嫌なとこはあるにはあるんやけど、
嫌いにはなれず、なんなら好きなくらい。
本人よりも俺が彼奴のことよく知っとるし、
元気ない時だって 、すぐ分かる。
空元気な所が多いから 、それを見て悲しくなったりもした。
本人は元気や言うてるけど。
そんなことあらへん。 俺にはわかんねん。
好きな人の事なんて 、
分かるに決まってるやんか 。
俺は最近になってちょくゞスペインの所に遊びに行っては泊まらず日帰りで帰ることが多かった。
前まではお隣さんやし 、帰るのが大変やもんで
泊まって言ってたんやけどな。
彼奴の話がおもろくなくなった 。
俺に話してないような儚い空気をまとったり 、
俺じゃない誰かを思いながら話しとる。
その話し方は甘ったるくて、スペインには似合わん空気が嫌いやった。
それは俺に向けてるもんじゃない 。
「 最近 、なんか上手くいってへんの? 」
机を2年ほど使い古した布巾で汚れを落としながら彼にさりげなく聞いた 。
彼は少し間を開けてから あのさ と真剣な重い声で俺に問いかけた。
俺は何となく察してしもて、向かい側の椅子に座った。
「 どないしたん? 」
「 俺さ … ロマーノが好きになってもうて、
昨日 、告白したんや 。 」
一瞬でも振られてしまえと内心思ってしまった。
彼は本気で悩んでいるのに。自分の最低さにナイフを差し込みたかった。
気まずくなってもうてさ 、
どないしたらええんやろか 、 」
頭を抱え込みはぁと大きく溜息をついている彼を見てられなくて、目を逸らした。
その先には壁にスペインと俺が写っている写真が貼り付けてあるものを睨みつけた。
憎い 。
行かんといて 、
「 そ 、そうなんや 、
歩み寄ればええんとちゃうか?
どっか2人で出掛けてみたりして 。」
何してんやろ。俺は。好きなやつなのに他の奴とのデートの提案してアドバイスしてるわ、
アホすぎやろ、胸痛ッ 、気管支が苦しい。
……… 辛い 、
「 でも 、おめでとさん 、
付き合えたことが最高やんか 。」
「おん、おおきに 、」
一つも感情の籠ってないおめでとうの感謝に対して彼は満面な笑みで嬉しそうに礼を言った。
そんな顔せんでよ、俺が 、醜く見えるやろ。
「 あ 、もうこんな時間や。
帰らへんと上司にまた怒られてまうわ 笑 」
なんて嘘をついさっさとスペインの家から出て言った。
そのまま家に帰ることはなく 、ぐるゞとスペインと共に遊んだ場所を見ては胸を傷んだ。
自分から 、痛みに行ったんや 。
全てを終わらせたくて、自分でもなんでこんなことしとるんか分からんかった。
理由も考える暇もなかったんやろうな。
だが、意外にも涙が出てくることはなく、
手のひらの力が強くなっていくばかりだった。
「 あれ? ポルトガルだ!!」
※ 呼び方分かりまへん。
遠くから走ってくる彼の姿を見て笑って迎えてやった。
あれ、アホやな、俺もあいつとやってる事一緒やわ、空元気で乗り切ろうとしとる、、
「 ねぇねぇ!!
兄ちゃん知らない!? 鉄道のことでちょっと話したいことがあってさ?
ここにいると思ったんだけど 、 居ない~?
ヴェ … 俺もう3日も探してるのに ~ 、
上司はさっさとしろって怒鳴り散らかすし~ 」
メソメソと泣き出す彼に俺は頭を撫でてやり
彼の隈を見ては
「 俺んとここうへんか?」
自分でも何言っとるな分からん。
なんで仕事で急いどる奴を止めて話そうとしてんねや、
「 あ 、嫌やったら別にええねんけど、
今仕事中やもんな、」
「 え!? いいよいいよ!!
俺行きたいな~ !! 家にちょうど帰りたくなかったし!!笑
ポルトガルの家に行くの久々だ ~!!」
「え!いいの!?」
俺は飲み物をフェリシアーノに渡し 、
彼の向かい側になるように座った。
「 ねぇ、大丈夫 ? 」
急に彼にそんなことを聞かれたもんだから動揺して飲むのを辞めた。
「 元気やで?どしたん 笑 」
「 会った時から 、泣きそうな顔してたからさ、
何かあったのかと思ったよ~ 、 」
そんな顔してたんや、気が付かへんかった。
いや、気が着く着かへんの問題やない、
つけるわけが無いんや、自分の顔やもんな、
鏡を見る訳でも無く街のガラスケースや窓に反射する自分を見た訳でもあらへんし。
スペインのことなら
すぐ気がつけるんやけどなぁ、
「ほら。今したよ 。」
「え」
立ち上がって俺の手を握り、
「話してよ。」
とこちらに真っ直ぐな目を向けていた。
「 … 俺はスペインが好きやってん、」
「え」
「 お隣やし 、あいつが俺は太陽が沈まん国や!!って調子乗っ取った時から知っとるんに
…… ようけ遊んだんに 、、
なんでやろな、分かりきっとったはずなんに。
アイツがロマーノのことほんまに好きやってことは知っとったんやけどな、
負けたくなかってんよ 、やから、
結んでるリボンを日々変えてみたり 、
スキンケアだって、服だって 、言葉も、、、 」
あれ、おかしいな 、勝手に涙が出てきた。
さっきは出へんかった癖に。
あかへん、止まらん。止まれへん、
言葉も 、涙も 、想いも、辛い 、
「 全部アイツの為やったんにッ !!
気づきもしてくれへん 、、見てくれへん、
アイツの視界に入っとるのはいっつも、
俺やない、ロマーノや … 、
分かってたんよ、? 俺はロマーノみたいに可愛くもないし、
アイツから見たら俺はただの友達、
俺には 、魅力あらへんもんな 、
仕方ないなぁ、、負けてもうたわ 笑
ごめんな 、 こんな暗い話してもうて、
忘れたって 、」
もう諦めよう。もうええんや。諦めよう。
全て終わったんや。
泣いたってあいつは帰ってくることも、
俺を視界に入れることも、ないんやから。
「 俺にしなよ _______ 。」
目の前にいたはずの彼は俺の背後に立って両の腕で俺をそっと抱きしめた。
「 ポルトガルは 、魅力あるよ 、
優しくて 、暖かい 。諦めないところとかすごく好き。
スペイン兄ちゃんみたいにすごく元気って訳ではないけど、
礼儀正しくて、かしこまってる感じでさ 、
大人っぽいところとかすごく好きだよ?」
「 … ありがとう。しっかりせなあかへんな、
俺も、」
「 俺は 、ポルトガルのことちゃんと見てたよ?
頑張ってるところだって 、
隠してるつもりなんだろうけど辛い思いをしてるときだって、
ちゃんと見てたよ 。俺は 、ちゃんと。」
年下にここまでされるとは思いもしなかった。
暖かくて嬉しい 。それはアイツみたいに太陽の熱さではなく、
包み込むような暖かさだった。
ああ、これがローマの子孫、流石やな、
「 … ありがとう。 もうええよ、
ダサいとこ見せてもうてごめ n」
彼の手が俺の顎を上に向け、
気がつけば彼の首が目の前にあり 、
俺の唇を塞いだ 。
ほんまは何すんねんって言わなあかへんのやけど、
俺最低やな 、なんも言えへん 、
嬉しかった 、そう思ってしもた 、
誰でもよかったんじゃない、ただ、もうどうでもよかったんや 。
愛されたい 。
必要とされたい 、見て欲しい 、その想いがあったからなのかも分からへんけど、
嫌じゃなかったんが 許せんかった 。
「 俺にしなよ 、」
あかん
飲み込まれる 、
「 ポルトガル も さ 、
俺の事見てなかった癖に 、
今だけは 見ててよ 。 」
「 あ゛ ッ ♡」
「 ごめん 、 その 、 嫌いになった 、?」
「 … いや 、 嫌ってへんよ 、
フェリシアーノ と この先 おんのは
ええねん 、
けど 、
やっぱり 、 忘れられひん 、
それでもええの 、?
俺は 、 スペインと重ねてまうけど、
ええの ? 」
「 いいよ 、
俺しか見せられなくするから 。 」
俺は 、 これで 、 ええの ¿
ごめん 、
やっぱり 、 穴は塞がりそうにないわ 、
辛い
ごめん 、
ごめん 、
どうしたらええの 、
お願い 、 忘れさせて
コメント
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1コメ!!めっちゃすきです!! リクエストしてくれた友達さんに感謝(ㅅ´꒳` ) 今回も最高でした!!続き楽しみに待ってまーす!!!