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【七海視点】
ストーカーを先輩たちが撃退してくれた。力ずくで。
また迷惑をかけてしまった…
なにか勘違いをしていたようだけど。
家の前まで来た時、駐車場に止まった車の扉が開いた。
母「あら七海。この人たちは?」
七海「お、おかあ、さん…」
最悪だ。このタイミングで。目にはハイライトが入っておらず、どう見ても機嫌が悪い。
帰りは遅くない。朝ご飯もちゃんと作ったし洗濯もちゃんとした。
仕事で何かあったのか、それとも朝私が出たあとに父親と喧嘩でもしたのか。
ぐるぐると頭を働かせても、母の真意などわかりゃしない。
アベ「友達です!」
めーや「お母さん?こんにちは〜」
プテ「高橋 照と言います。」
ねろ「椎名 音呂です〜」
そんな私に変わって、挨拶をしてくれた。
母「あら、お友達。そう。」
ニコッと偽りの笑顔を張りつけた母に何も言えず固まっていると、手招きされる。
母「ご飯作るの手伝ってくれる?」
七海「あ…うん。」
4人に軽くお礼を言って家の中に入る。
何を言われるか、分かったもんじゃない。
母「あんた、友達なんか作ってる暇あったら勉強しなさいよ」
母「友達なんていらないでしょ?あんたみたいなのと一緒にいる子が可哀想」
母「ふざけないで!学生は勉強しなさい!勉強しかしなくていいの!」
心臓の音が速い。母の顔を見ることすら出来ない。
母「七海。」
パチンッ!
母「友達なんか作らないで勉強。何度言ったらわかるの?」
平手打ち、そして強引に荷物を奪われる。その反動で後ろに転がり、ドアに頭を強くぶつけてしまった。
そのまま、まだヒールを履いたままの足でお腹を踏まれる。汚い嗚咽が漏れるが、それ以前に頭がガンガンして何も考えられない。
痛みだけが脳に響く。何度も踏まれ、お腹に穴があくんじゃないかとまで思った。涙が目に滲む。母はカバンを私の方へ放るとリビングに入っていった。
どうして私がこんな目に遭わないといけないの…?
【ねろ視点】
宵崎はずっと怯えたような表情をしていた。お友達、そう言った時の女性の顔。
アベ「なんか、母さんと同じ表情してた」
プテ「え?」
アベ「母さんが怒った時の表情と似てた。あの笑顔。」
ねろ「分かる。笑顔なんだけど後ろに般若見える顔。」
俺の母親も似たような顔をすることがよくある。本当にブチギレている時、母親というのは笑うんだと思う。
めーや「俺んとこはガチでキレてる時なんか壊すんだよな」
プテ「1番怖い」
アベ「絶対プテさんのとこがいちばん怖いでしょ!w」
そんなことを言っていたら、宵崎の家のドアからゴンッという鈍い音がした。
アベレージがドアの方へ近づく。俺も少し近づいてみる。
七海「ゲホッゴホッ、うぁ゙っゴホッ」
アベレージと顔を見合わせる。
やっぱり虐待か。
めーや「えぇ……」
プテ「これは放っておけないねぇ」
アベ「最低すぎるよ」
ねろ「俺らにできることあんの?」
その後、具体的な策は出ないまま、今日は解散という形になった。
俺が、できること?
なんで、こんなに放っておけないんだ。