テラーノベル
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さっきまでの大騒ぎが嘘のように、再び静かになった楽屋。
あの後、気まずそうに一度部屋を出て行った翔太と舘さんだったが、次の仕事の準備のために、しばらくして再び楽屋のドアを開けた。
青「いや、距離感おかしくなってんだけど」
戻ってきた瞬間、渡辺翔太は盛大に顔をしかめた。
ほんの少し目を離した隙に、ソファの上では佐久間が阿部の膝の上に頭を乗せて寝転んでいる。
阿部は愛おしそうに、佐久間のピンク色の髪を何度も優しく撫でていた。
二人の周りには、さっきまで氷点下だったのが嘘のような、甘い桃色の空気が漂っている。
桃「あ、しょっぴーお疲れ!」
緑「翔太、お疲れ様」
限界突破した笑顔の佐久間と、どこか照れくさそうに微笑む阿部。
青「お前ら、さっき目の前であれだけ泣いて騒いでたくせに、もう仲直りしてベタベタしてんのかよ」
翔太は呆れたように腕を組んだ。
青「おい佐久間。アニメグッズのトレードごときで人騒がせな真似しやがって。マジでくだらねぇ理由!」
翔太が呆れて天を仰ぐと、膝の上の佐久間が「あはは!」と爆笑しながら起き上がった。
桃「だって、街でめちゃくちゃ真剣にスマホ見ながら歩いてたから、それを見た誰かが勘違いして噂流したらしいんだよねー」
目の前の阿部は、まだ少し耳を赤くしている。
緑「……俺は、本当に焦ったんだからね。佐久間がもう他の人と付き合っちゃったのかと思って、頭真っ白になって……」
桃「あべちゃぁぁん! 可愛い! ごめんね、でも阿部ちゃんの本気が聞けて俺めちゃくちゃ嬉しかった!」
佐久間はすかさず阿部の首に腕を回し、ぎゅーっと抱きつく。
阿部も今度は拒むことなく、嬉しそうに佐久間の背中に手を回した。
その様子を、楽屋に入ってきた宮舘が少し離れた場所から、満足そうにフッと微笑んで見つめている。
(……あ、舘さんが翔太を見て笑った。ていうか、翔太もちょっと耳赤い?)
阿部は佐久間に抱きしめられながらも、ゆり組の二人の距離感を鋭く察知して密かに悶絶していた。
橙「お、何や何や! さっくんと阿部ちゃん、めっちゃええ雰囲気やん!」
そこへ、向井康二を筆頭に、岩本、深澤、目黒、ラウールがドタドタと楽屋になだれ込んできた。
紫「おいお前ら、ついに『お試し』卒業して本物になったんだろ?」
深澤がニヤニヤしながら二人を指差す。ふっかは今日も、岩本の隣にぴったりと寄り添い、自然に手を繋いでいる。
いわふかの安定した公開カップル感は、今日も楽屋の癒やしだ。
緑「え、ふっか知ってたの!?」
紫「当たり前だろ! お前らの分かりやすすぎる両片思い、メンバー全員が生温かく見守ってたんだよ!」
岩本がフッと笑い、目黒とラウールも「やっと付き合ってくれた」と嬉しそうにハイタッチしている。
その時、目黒がどさくさに紛れて向井の腰をグッと引き寄せ、耳元で
黒「良かったな、康二」
と優しく囁いた。
目黒としては、同期のノリを装ってどさくさに紛れて康二に触れただけなのだが、向井は心臓が口から出そうなくらい真っ赤になり、
橙「な、何言うてんねん目黒ぉ!」
と大慌てでバタバタと離れる。
目黒は真顔で周囲を見渡しているが、阿部は心の中で盛大に突っ込んだ。
(めめ! バレてないと思ってるの康二だけだからね!? 俺とひーくんと舘さんには、その目の優しさで全部バレてるのを自分でも分かってるくせに! しかも康二のリアクションのせいで、周りのみんなには康二の気持ちも全部バレてるよ!!)
ひーくんと舘様も案の定、二人のやり取りを見て「相変わらず不器用だな」という顔で苦笑いしている。
お互いに片思いだと思い込んでるすれ違いの距離感が、阿部には愛おしくてたまらなかった。
青「……まぁ、あのままお試し期間で本当に終わらなくて良かったわ。お前ら早く付き合えって最初に言ったの俺だけど、ぶっちゃけ本当に付き合うとは思ってなかったからな?」
翔太が少し照れくさそうに視線を逸らしながら言うと、隣にいた宮舘が「翔太、お疲れ様」とその肩をポンと叩いた。翔太が「……うっせ」と小さく呟いて顔を背ける。
(ひえぇぇ……! 翔太がツンデレて、舘様がそれを愛おしそうに見つめてる……! ごちそうさまです……!!)
佐久間にベタベタに甘やかされている当の本人の阿部だったが、脳内はいわふかのラブラブ、めめこじのじれったすぎる両片思い、配置しきれないゆり組の尊すぎる隠し事によって完全に大爆発していた。
青「あー、はいはい。お前ら各カップル、ごちそうさま。もう勝手にやってろ!」
翔太が早足で楽屋の奥へ逃げてしまい、メンバーたちの温かい笑い声が楽屋中に響き渡る。
桃「ねぇ阿部ちゃん、みんなも応援してけてるし、これから毎日百回は『好き』って言って?」
緑「……さっき言ったじゃん」
桃「足りない! 離さないからね!」
両片思いの戸惑い期を乗り越えた二人の周りは、これから毎日、メンバーたちのそれぞれの恋模様に囲まれながら、最高に騒がしくて甘い時間で満たされることになりそうだ。
そうして、二人が再びソファで幸せそうに身を寄せ合っていた、
その時。
一人の長身のメンバーが、周囲をキョロキョロと見回しながら、足早にこちらへ近づいてきた。
そして、ソファの阿部、さらに近くにいた岩本と宮舘の3人だけをジェスチャーで楽屋の隅へとこっそり呼び寄せたのだ。
呼び出された3人が不思議そうに顔を見合わせる中、そのメンバーは耳まで真っ赤にして、深刻に悩んでいるようなトーンで声をかけた。
??「あの……。ちょっと、相談したいことがあるんだけど、……今日の夜、居酒屋付き合ってくれない?」
next…?
お読みいただきありがとうございました!次の話からはside story佐久間となっております。next…?とはまた違いまsh((失礼いたしました!ネタバレのようなことを!ん”ん”!side storyは3話くらいになっておりますのでお楽しみください。
コメント
1件
お疲れ様です!第5話、みんなのカップル模様が一気に炸裂してて最高でしたね〜!まさかあの大騒ぎの原因がアニメグッズのトレードだったとは(笑)。阿部ちゃんの脳内が大爆発してる描写、めちゃくちゃ共感しました。そしてラストの「???」の相談…誰だ!?次のside storyが気になりすぎます。続き楽しみにしてます!
桜と抹茶のホイップパフェ
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宮ちゃん
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#あべさく
@@ 璃 玖
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