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#ホークアイズ、スワロウテイル、ナイトアウル
塩
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ほこりの匂いが充満する暗い連城家の土蔵。
―――ここには嫌な思い出しかない。
そう考え、瑠衣は暗闇から目を背ける。
暫くしてぐったりしていた仁が瞼を開いた。
「起きた?」
そう楽しそうに尋ねる無全。
「る、い…?」
信じられないような、信じたくないような…
何かに縋る顔をする仁。
瑠衣は無言で、ポーカーフェイスを貫いた。
「じゃあ、瑠衣くん…
仁くん殺しちゃおっか!」
「っ……」
その言葉を耳にした仁は、何か言おうとして―――そっと俯く。
陰っているその表情は読めない。
瑠衣は前々から決めていた計画を実行するため、仁に向かって笑みをこぼす。
―――「じゃあな」
そう呟き、引き金を引く。
パーーーーン
「…ぐ、ぁ…っ…」
銃声とともに、苦しげな声が辺りに響く。
ああ、やっと。
俺は、こいつを――――――
「何故、ですか…瑠衣く、ん…」
瑠衣が銃口を向けたのは、神流慈無全その人だった。
奴の右肩と左足から血がしぶく。
「残念だったな、俺は最初からお前の味方ではねえよ?」
その言葉と同時に、新城家の使用人とライヘンバッハの一部の構成員たちが一斉に瑠衣たち以外を拘束する。
「お前ら、仲間割れし過ぎじゃね?
みんな仲間になってくれたぜ」
そう言って仁の方を振り向いた。
「……」
目を見開いている仁に、騙していた罪悪感を覚え、無言でその手の縄を解く。
「瑠衣…」
怒鳴られることを覚悟して目を瞑る。
完全には加担していないにしろ―――
仁の記憶を呼び覚ましてしまったのは瑠衣の所為だ。
「よく、頑張ったな」
滅多に感情を表に出さない仁の震える声に、嗚咽が混じっているのを聞き、瞠目する。
「は…、なん、で……?
俺は…責められる立場だぜ…?」
「…いや」
仁は首を横に振る。
「仲間と家の狭間でずっと藻掻いていたんだろう?」
瑠衣は虫も殺せないからな、と仁は稀に見せる微笑みを浮かべる。
「俺、知らなかったんだ…
うちが、ライヘンバッハと同盟関係にあったことを…」
もちろん瑠衣は、怒った。
腐っても瑠衣の生家だ。
その家が、仲間に傷を負わせた犯罪組織と馴れ合っていたら、誰だって憤りを覚えるだろう。
「だから、壊してやろうと思って」
ーーー内部から、徹底的に。
ライヘンバッハのやり方に不満を唱えていた信者たちと、
連城家の分家でありながら本家のやり方に憤慨していた新城家。
それらを味方につければ、この舞台を作るのは訳なかった。
「でも…ごめん!
2人に危害が及んだら大変だったから…」
本当は大好きだよ、と呟いた瑠衣の顔は、年相応の表情を浮かべていた。
その顔に、後から駆けつけた杖道と仁は目を見合わせ―――ふわりと笑った。
「当たり前だろう」
「私もだぞ、瑠衣」
泣きながら抱き合う3人を、黄水仙は、明るく照らし出していた―――。
コメント
1件
うわっ…この展開、心臓にきたよ…💦 瑠衣がまさか最初から仁を守るために動いてたなんて!「じゃあな」って引き金を引くところ、一瞬本気で仁を撃ったのかと思って焦った…。でも無全に銃口を向けてたんだね。あの「残念だったな」のセリフ、めちゃくちゃかっこよかった…! 仁が「よく頑張ったな」って泣きながら瑠衣を認めるシーン、じんわりきた。3人がやっと分かり合えた感じがして、黄水仙の明るさがすごく象徴的だったよ🌼 次も楽しみにしてるね!