なんだかんだあって、競技を全て終わらせた。
側から見れば目をつぶって眠っているように見える紫猫は、
脳内の人格と話していた。
“結局、全部ハギーとドーイ、ホップスコッチのおかげだったね…”
“そもそもあまり表に出たがらないからな。“
“だからって君が全く仕事しないのはダメだよ…”
“ガミガミうるさいドッグデイ。ここからは私が出る、それでいいだろ”
“そういう問題じゃないって…”
『…はぁ…全く…アイツは私の母親か…?』
“聞こえてるよキャットナ〜ップ!”
『わー結果発表だー(棒…黙ってろドッグデイ。』
ド低音で人格のドッグデイにボソッとそう言うキャットナップ。
イライラのせいか口の端から紅い煙が昇っていた。
“ちょちょちょ!煙煙!”
『お…っと』
指で口を拭い煙を止めた。
その瞬間に耳に止まった気持ち悪い声。
「なにあいつ…目立とうとして…やな女…」
どこからか聞こえた甘ったるい声。
それと共に感じる嫌な視線。
『…面倒くさいやつに目をつけられたかもしれん』
“何⁈どしたの⁈”
ため息をつく紫猫。
あぁいう声にはいい思い出がないのだ。
『…今はいい。結果を気にしよう。』
ダントツの一位。
周りから感嘆の声が上がった。
「そりゃそうだ…!」「すっごい個性だったなぁ…なんて個性なんだろ?」「かっけぇ…!」
「…うざ。」
『…。』
“さっきのが気になる?キャットナップ。”
『…別に。』
「ねぇ!すごいねぇ君!」
結果の表からは興味を失った紫猫に話しかけてきた、どピンクの髪を高いツインテールで結び、
手を可愛らしく握っているつもりの女。
巷で言ういわゆるぶりっ子。
『…なんのようだ。』
思わず不快感をあらわにする。
「…あんたうざいの。あんま調子乗んないでくんないw?」
耳元でそう囁くぶりっ子。
『…気持ち悪い。その香水やめた方がいいぞ。鼻が曲がる。あ、お前自身の匂いだったか?』
『…名前も知らない相手に宣戦布告かwその勇気は褒めてやろう。』
嘲笑う紫猫。それはヒーローというよりも、
ヴィランのように黒い笑みだった。
「…っ私はぁ、誘惑愛っていうのぉ!」
睨みながら自己紹介なんて器用なことをする。
『へぇ。興味ないな。…私の半径3mに近づかないでもらえるか?鼻が腐るw』
「…っお前…明日から地獄にしてやるよ」
『やってみればいい。その代わり…貴様が生まれてきたことを後悔する悪夢を見せてやろう。』
コメント
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おっ、ついに悪夢を見せるときが来たか?^^
やっちまえ。