芽衣「おはよー。ってどこだここ!?珠那!起きて起きて」
芽衣は珠那の肩を揺さぶった。
珠那「うるさいなぁ。っ本当にどこだよ!?」
芽衣「実はサプライズ…というわけではないんだけど」
珠那「じゃあどこなんだよ」
芽衣「知らないけどこんなに豪華な天井だから宮殿とかじゃない?」
珠那「宮殿?じゃあなんで私たちはここにーー」
『やあ、起きたんだね。おはよう!』
天井からエコーのかかった声が聞こえた
声だけに。なんちゃって
芽衣「え…?えとー、あのー」
珠那「(おいこんな時にコミュ障発揮するなよ)」
芽衣「あの…、どうも石川芽衣と申しますりる。」
『そういえば自己紹介を忘れてたね!私は天界の王、アラン・レイスだ。気軽にアランとでもレイスとでも呼んでくれ!』
珠那「天界の王…?」
芽衣「なぜ私たちはここにいるんですか?」
アラン『あー…実は森を散策してる時に見つけたから保護したんだ。…念の為みたいな感じだな。帰りたいんだったら帰ってもらっても構わない。当分はここで保護するつもりだったが思いの外早く起きたんだ。』
珠那「保護してもらったということですか?」
アラン『あってるが実は頼みたいことがあってな…』
珠那「頼みたいこと?」
アラン『世界を救って欲しいんだ…』
珠那「世界を…?」
アラン『俺は他の世界に干渉できないから地球人に託したいんだ。ちょうど力も持ってるみたいだし』
珠那「力を…?私たちはただの一般人ですよ?」
アラン『シュナは銃を扱うのが得意だろ?銃は世界的には最近出始めたんだ』
珠那「地球が凄い技術力ということですか?」
アラン『いや、ありはしたが実用化はされてなかったんだ。もともとただの銃弾では天界や悪魔界の生き物や人にはあたっても大したダメージは与えられない。だが最近銃の性能に目をつけた天界のボーグ・サイロスという男が銃に魔力を込めて発射出来るようにしたんだ。あとタメ口にしてくれ。敬語はなんというか…むず痒い』
珠那「なるほど…だから日頃から銃を扱って慣れている私に…?」
アラン『俺は一応上級の運命神だが決して故意では無いからな。本当に故意じゃないからな』
珠那「念押しが凄いですね」
珠那は苦笑しながら言った。
アラン『あと部屋を出たら階段があると思うから降りて左に曲がった所の食事と書かれているところに来てくれ。食事をしながら少し話をしよう』
珠那「分かりました」
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芽衣は食堂のドアを開けた。
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