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CHのBLつめつめ！

第8話 - アメリカ×カナダ

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2025年06月27日

#カントリーヒューマンズ

#countryhumans

#カンヒュ

#かんとりーひゅーまんず

#カントリーヒューマンズBL

(𖦹_𖦹)えんそ🇷🇸

アメリカ×カナダ

(微アメイギ)

BLかどうか怪しい…

シリアスでちょっとグロいです。

僕には自慢の兄さんがいる。

なんと、軍事力もGDPも世界一位なんだよ。

そんな兄さんは、僕の隣の部屋で寝て起きている。昔はよく兄さんの部屋で父さんに隠れてちょっとえっちな動画を見たり、人生ゲームで大破産したり、兄さんの手に入れた宝物とかを見せてもらって楽しくやってたなぁ。

だけど、最近は、部屋には入っていない。

思春期も過ぎたし人の部屋に入るのも入られるのも少し躊躇うようになったからかな。

否、それもあるけど….。

単に、兄さんの部屋には入りたくない。

兄さんの部屋からは、キョーレツな腐敗臭が漂っているんだ。

ぶっちゃけ迷惑してる。

兄さんの部屋から漂う匂いのお陰で、鼻が今にもひん曲がりそうだ。

家では何処に居ても臭いし、僕の部屋に居ても臭い。まともに寝られないから、最近は睡眠薬を使うハメになっている。

しかも、兄さん自体にも腐敗臭がこびりついていて、話しかけられると顔をゆがめそうになってしまう。

兄さんは普段と変わらない口調と顔で僕と接しているが、僕はそれが狂気に感じてならなかった。

文句なんて言えないよ。

….臭いに気づいたころから、

父さんがいなくなったんだ。

ある日突然父さんがいなくなった。

兄さんに聞いても露骨に話題を逸らすので、聞いてはいけないものなのかと思った。

数日後。

兄さんの部屋から臭いが漏れ出した。

察したくない。察したくないけど、

流石に、これはないよ、….。

兄さんの笑顔を見るたびに、

「次はお前だ」

と言われてる気がして怖い。

僕は兄さんをどんな目で見ればいいんだろう。

どうやって接するのが正解なんだろう。

いっそ家出でもしてしまいたい。

だけど、…怖くて足が動かない。

もはや兄さんなのかもわからなくなってきた。

兄さんの皮を被ったバケモノなのではないか。それなら僕が助けなきゃ。僕が助けられるかわからないけど、そうであってほしい。あれが兄さんでなかったら僕はなんでもいい。

兄さんはいつからああなったのだろうか？父さんは一体どんなにされているのだろうか？兄さんはどんな気持ちで過ごしているのだろうか？

頭が兄さんの事でいっぱいになるけど、恋でもなんでもない。

怖いんだ、ただ単に。

殺人鬼が隣の部屋で寝てる、っていう事実が。

僕は覚悟を決めた。

もうこの家には居られない。

…フランスの所へ行こう、彼ならきっと僕を助けてくれる。

そういえば、…父さんがいなくなったフランスは今どうしているんだろうか。

まっすぐヨーロッパに行って、助けて貰おう。EUのみんななら僕を助けてくれる。

リュックに荷物をつめこむ。感情を押し殺してただただ準備をする。

兄さんが暴走してしまわないか。

怖いけど、僕のせいじゃないいし、僕には止められない。

なら、僕は、もう逃げてしまいたい。

兄さんならヒーローらしい主人公らしい行動が出来るだろうが、僕にはなんにもないから。

荷造りが終わり、覚悟を決める。

＿＿よし、逃げよう。

その刹那、部屋のドアが開いた。

「にい、さん…..」

兄さんだった。

「あれ、…部屋がスッキリしてるな、」

「うん、ちょっとね、…整頓したい気分で」

ごまかしたい。

ごまかせない。

今の僕はどんなにひどい顔をしているだろう！

「….なあ、久しぶりに、俺の部屋へ来いよ」

「ゲームでもしよう」

兄さんの部屋は信じられない臭いが充満して僕は死にそうになった。

我慢も出来ずにせき込んでしまった。

鼻が曲がる。

こんなこと、冗談以外で初めて思ったかもしれない。

比喩とかそんなんじゃなくて、本当に曲がりそうなんだ。本当にひどいにおいなんだ。

「カナダ」

兄さんが僕の名前を呼ぶ。

僕はわかりやすくビクッと身体を震わせる。

兄さんは部屋の奥からナニカを引きづってくる。

「父、さん….？」

見たことのある腕だった。

見たことのある身体だった。

僕は再度せき込んだ。

涙が出てきた。

「ごめんな、迷惑かけて」

「でもこれが俺だったっぽいわ」

兄さんはへらっと笑って、こちらへ来た。

僕はポケットからカッターを取り出した。

だけど、兄さんはずっとはやかった。

「…ごめんな、カナダ」

「受け入れられれないよな、こんな兄さん」

「だけど…..俺は”幸せ”が欲しいんだ」

アメリカはつらつらと言葉を重ねた。

お前の所は薬が合法だからいいよなあ。何かあっても全部トんで忘れられる。だけど俺にはそれがないんだ。メキシコから借りるのもちょっと癪でさ。何より本当のクズになるのが怖いんだ。まあ実際それ以上のクズになっちゃったわけだけど。笑えないよな。もう俺は家から出れないよな。オーストとニュージーからはどんな目で見られるんだろうな。フランスとかドイツとか俺の家に来るんだろうな。インターホンが鳴った瞬間自殺しよう、そうしよう。だから最後にとびっきりの娯楽が欲しいんだよな。ごめんなカナダ。こんな兄さんで。俺も俺がおかしいと思う。だけどそんな俺の為にちょっとだけ美しく死んでくれ。

＿＿＿＿ああ、興奮する。

ねくろふぃりあ