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狂気山脈へ向かう間、私には前日の出来事を思い出す。
K2さんにより事前説明が終わり、
「何か質問はあるかな?」
「ないです。」
「お前に聞いてるぞ、逃。」
真現さんが答えると子守さんの方を気にしているのがわかったのだろう、青空さんがいう。
「!ああ、あのモバイルバッテリー充電したいんですけど…コンセントは…」
「ああ、コ、コンセント?そこの空いてるのは使ってもらって、あそこのケトル外して使ってくれ」
「ありがとうございます…」
「すいません、すいませんすいません。」
「ああ、オリオン、何だい?」
「あのぉバナナ持ってってもいいですか?」
「バナナ?そうだなぁ保存食に関しては自由だ。」
「あ、ありがとうございます。」
「まあただ。そうだなぁ…凍らないものがいいかな。当たり前だけど。まあ君たちの経験ならわかっているだろうけど。氷点下マイナス二十度、なんていけば暖かい方で、氷点下五十度、もしくは七十度ぐらいまで下回る可能性がある、だからなるべく汁気の少ないものの方がいいかもしれない。」
「あっそれだったら、オリオンさん、私ビスコ持ってるんでそっちの方がいいんじゃないですか?ビスコは汁気少ないですよ。」
K2さんが納得した「おお」と言う声は果たしていいのだろうか?の私の心の声が重なった。
「真現さん、でもビスコもカチカチになりますよ?」
「まぁ!でも乾パンだと思って食べればいけるんじゃないですかね?」
「乾パンで良くないですか、じゃあ?」
「でも私ビスコしか持ってきてないんですよ。皆さんにもお配りしますね!是非是非、どうぞどうぞ、ビスコ!いっぱい持ってきたんで!」
渡されたビスコに戸惑いを隠せない日本人メンバー、そして「このなりしてビスコ出してくんの?!」というツッコミも共通している。
「これが…日本のまあいわゆるその、クッキーみたいなものか。」
「そうですね、昔からあるもので…美味しいですよ!」
ビスコを口にするが…どこか懐かしい味がする。馴染みのある味…のような。すごいなここまで僕を作り込んでいるとは、さすが神様、というべきか。
「あと…すみません子守さん。先ほどから、わいふぁいわいふぁいと言っていますが…わいふぁいってなんですか?」
「?!Wi-Fiを知らない…?ネットに繋ぐものですけど…」
「ああ、すいません、私ちょおっと…あの世間からだいぶ、離れていたので若い頃から。ちょっとその辺のことわかってないんですけども…どういうもんなんすか?」
「世界と繋がれるもの…?」
「世界と繋がれる?!…なんと!いや、仏門にも縁起という物がありましてね?まさか…わいふぁいというのは…」
「おいK2!!話を進めてくれ!コイツらは話し続けるぞ!Wi-Fiの説明を聞きにきたわけじゃねえんだ俺は!!」
あぁ…もう…試練ってこういう事なのか…。
「ああ、ああ。じゃあ、まぁまぁ。ビスコの話は関係あるっちゃあるんだが、装備について決めようか。」
ごちゃごちゃしてきたところにK 2さんが入り込む。
ああ。神様、どう頑張ればよろしいんですか?
「…すみません。あの!真現さんと檻山さんをデポすることってできますか?」
「いいこと言うじゃないか、お前…気に入ったぞ。」
知らない間に子守さん、青空さんが結託していた。
もう。知らないです。
「帰りたいなぁ。」
その子守さんの発言に大いに賛成しよう。
雪上車に揺られながら遠い目になっていくのがわかる。
こっからが本番だぁ…