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ドイツ視点
どうやらここは第一ステージらしい
住宅地っぽいが…人気は無かった
エリアが広いのか、きっとバラバラに飛ばされたのだろう
こんなこと現実で出来るものなのだな、と感心する
「ど、どいちゅ…?」
「イタリア!」
俺はつくづく運が良い事に気が付いた
恐らく自分が飛ばされたところの近くにイタリアも飛ばされていたのであろう
もうぶっちゃけてしまえば俺はイタリアが好きなんだと思う
恋なんて他にしたことが無いから、これが恋なのかは分からないが…
「…ボタン?探さないとなんね…」
「嗚呼…そうだな、一体どんな所にあるんだろうか…」
まず住宅地の…家の中にあるのか外にあるのか
もしくは施設のような建物があってそこの中に何かあるとか…
前者の場合くまなく探すのは困難だろう
旧国…先祖らがこちらを殺しにかかってくるというなら尚更の事
後者の場合は…建物にあるのなら必ずトラップがあったり生贄が必要だったり…色々だろう
そこで人数を削られてしまっては次のステージにも影響が出てしまう…
「とりあえずここ一帯を探すか」
まぁ結構人数は居るみたいだったから…前者の方がいいだろうな
他の所は他の国が探してくれることを願うばかりだ
「どいちゅッ…!!後ろッ…!!!」
その小さな声で後ろをばっと振り向く
あちらは気付いていないようだが、遠くに…
「っナチス…!!!」
ナチス・ドイツ…所謂第三帝国ってやつだ
俺の先祖にあたり…俺の一族最大の汚点
差別と大量虐殺を繰り返し、独裁体制で人々をどん底に陥れた…
足がすくんでしまう
「っこっちなんねッ!」
ぐいっと物陰に引っ張られ、はっと正気を取り戻す
「すまないな…こんな頼りない奴で…」
「そんなこと無いんねッ!考え事してるときとかすごいかっこよk…」
口が滑ってしまったようだが…俺的には物凄く嬉しいことだ
これからずっと考え事していたいな…()
まぁそんな事は置いておくとして、ナチスの様子を伺ってみる
きょろきょろしていて…やはり国達を探しているみたいだな…
「ねぇ、こっちに歩いてきてるんね…逃げないとじゃない…?」
「っそうは言っても…ここから動くとバレるぞ…」
「ッでも動かないとそれこそ気付かれた時の逃げ道が無くなるんね…!!」
…一か八かってことか…
今ここから動いて逃げ切れる確率はどのくらいなのだろうか?
彼奴の全速力の足の速さがまだ分からない
けれどこのまま彼奴が進行方向を変えずにこっちに来た場合、必ずバレる…!!!
考えろ、今もこっちに向かってきている
「どいちゅ、あの足取りだとやっぱり進む道を変える気は無いみたいなんね、今なら間に合うんね…!!」
イタリアの一声で、逃げようと決意をした
「ありがとう…お前のおかげで決まった、逃げるぞ。321を数えたらすぐ飛び出せ、左側だ」
「分かったんねっ…」
「3、2、1ッッ」
左側にばっと飛び出した
幸いそっぽを向いていて一瞬気付かなかったみたいだが、すぐにこちらが見えてしまった
「はは…我が息子…っ!」
気持ちの悪い笑みを浮かべてこちら側へ走ってくる
誤算だ
彼奴は見たことが無いくらい足が速かった
すぐに隣まで追いついてきて、平行して走りだした
どうやらすぐ捕まえる気は無いようだ
「なぁ、ドイツ…折角会えたんだ、すぐ殺すのは勿体無い…」
「っ来るな…!!お前とは面識なんて無いッッッ…」
「…殺されたいってわけか?」
「イタリア!!右行け!!」
右、とは言ったが、きっとナチスの性格上先にそっちを潰しにかかるだろう
イタリアとは予め指文字を共有し合っている
言葉で何を言っていても、そっちを信じろとも伝えてある
…ちなみに、指文字では「後ろ」だ
それが伝わったようで、イタリアは後ろへ急カーブして走り出した
不意を突かれたのか、ナチスは少し止まる
「…ふん、巧妙だな」
やはり彼奴は俺に興味があるみたいで、こちら側に走り出した
「それで…すぐ殺すのは勿体無い、だから、な?」
「ちょっと楽しもうと思ったんだ」
俺の瞳に、鋭いナイフが映った
ナチス
一人称 私
二人称 ○○/君/お前
・鬼側で、銃やナイフなどを使う
・ソシオパス&サイコパス
・頭が良いため、計画を立てたりすることが多い