テラーノベル
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『*あなたに とけるかしら?』…か
私をバカにしているのか試しているのかわからないな。まあついて行くしかないか
*フロギーが おそいかかってきた
驚いた。ここにモンスターが隠れているとは。
後ろに飛び退き、落ちていた木の棒を拾って思い切り振り払った。
モンスターは塵のようになって消えて、トリエルが心配そうにこちらを見ていた。
このままトリエルについて行くと、トゲが一面に張り巡らされた道があった。
『*これが そのパズルよ でも…』
『*ここは てをつないで いっしょに あるきましょう』
ここを渡るなんてできるわけがない。パズルというからには何か仕掛けがあるのだろう。
トリエルが先に歩いていくとそこだけトゲが引っ込んでいく。
このルートを知らないと行けないという仕掛けだったのか。
『*あなたに パズルは まだ キケンすぎるものね』
とだけ言い、トリエルは手を離した。
『*ここまでは とてもじょうずに できたわね』
『*でも… つぎは すごくつらい おねがいを しないと ならないの』
また私を裏切るモンスターが増えるのか?こんな親切に罠を解いておいて
『*… このへやの むこうの はじまで ひとりで あるいていくのよ』
『*どうか わるく おもわないで ちょうだいね』
そう言うとトリエルはさっさと足早に歩いていってしまった。
なんでなのかはさておき裏切るわけじゃなかったのか。
ただなにもない道が続くだけの面白みのない廊下を走っていく。
そういえば、壁や地面全部がピンク色なのって変じゃないか?
そんなことを思っているうちに奥へとたどり着いた。
そこには不自然に白い柱が立っていた。なにかありそうだなと思った矢先にトリエルが影から出てきた。
『*よくできました! あんしんしてちょうだい おいていったり しないわ』
『*このはしらの かげにかくれて ずっとみていたのよ』
だからこんなところにモンスターが一匹もいないわけだ。
『*わたしを しんじてくれて ありがとう』
『*でもね このれんしゅうには とてもだいじな いみがあったの』
『*ひとりで おるすばんできるか テストしたのよ』
お留守番って…
『*ここで まっているのよ?』
『*こうしましょう。 あなたに 「ケータイ」を わたしておくわ』
『*ひとりで あるきまわると あぶない ですからね』
『*おりこうさんに していてね。』
そう言って、トリエルは足早に何処かへ行ってしまった。
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