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貴 方 の 亡 骸 は 泣 い て い た
ザーザー…
鳥も魚も
何もいない
ただ海が続く
何処までも
何処へでも
続く望まぬ海の道
栁「……」
死んだ自覚がある
死んだ記憶がある
そして分かったこと
きっとここは地獄なのだろうと
栁「地獄にしては…美しすぎる…ピチャ…」
そう思いながら
何処までも続く浜辺を歩く
栁「……誰も居ないから少し寂しいなぁ…w」
神からの罰は
きっとここで一生孤独を味わうことだろう
栁「ま、仕方ないか…ヘラッw」
栁「罰はしっかり受けなきゃだもんな!w」
言っても
本当は助けて欲しいと
どこかで思っている
でも
言ったら彼奴等を失う
そっちのほうがずっとずっと
栁「彼奴等だけでも…ボソッ…」
願おうと
叶うはずのない願いに
手を伸ばす
syp「……ガラッ…」
数多の骨
これは全て彼女のものだ
骨になっても尚
彼女は鬱くしい
syp「あ、左腕完成やっと完成やぁ”ッ…!ノビッー…」
syp「後は右足だけか…ボソッ…」
真っ暗闇に1人
昔なら泣いて叫んで
助けを求めていたのに
今となってはそれもせず
なんなら楽しいと思っている
syp「そーいえば、先生って前言ってたあのゲームお勧めって言ってたじゃないっすか?」
syp「ワイあれ全然クリア出来なくて困ってるんすよねぇ…w」
誰も居ない
何も無い
骸に話し掛けるのは
syp「それでな~?w」
運命の相手なら
血も
肉も
骨も
想いも
全てが全て
ワイのであり
また
わいの全ても
彼女に捧げるために生まれたもの
syp「…これで……また会いに行きますね…ニコ」
深海の如く
息をするのが苦しい
足掻いても足掻いても
沈むのが早くなるだけ
上へ帰りたい
栁「ゴポッ…!」
お願い
栁「うぁあぁぁあ”ぁッ!バッ!」
栁「はぁ”ッ…!はぁッ…!ゴクッ…」
唾を飲み込んで
また今日も生きている自分に
嫌悪を抱く
栁「……もう朝ッ…?」
周りを見渡しても
あるのはいつもの自分の部屋
栁「…暑い……水…ペタッ…」
栁「…コポポッ……」
栁「コトッ…」
栁「…ゴクゴクッ…!」
栁「…ッは……」
コップ一杯分の水を全て飲み干すと
体が少し楽になる
喉が潤って
いつもの自分の声だとわかる
栁「……仕事に行かなきゃ……パタパタッ」
忘れていく
夢を見たはずなのに
ジジッ…
栁「…カタカタッ…タンッ!」
mb「お、やっと終わった感じですか?」
栁「えぇ、これでやっと少し休憩ができるw」
栁「安谷先生もですか?」
mb「俺はまだなんすよッ~…あの糞ガキ3年コンビの説教行かないと…ズーンッ…」
栁「ははッwお疲れ様ですクスッw」
栁「代わりにタラタラあげますから、元気だして下さいよw」
mb「ありがと~!パンッ!」
mb「ほんじゃ行ってきます!タッタッ…」
mb「あ、あと」
mb「何か栁先生に用がある人から早朝に電話が掛かってきてましたよ!」
栁「電話…?」
mb「まあ!宜しくね!ガララッ!」
栁「ふーむ…トントンッ…」
栁「ガチャッ…」
見覚えのない電話番号
栁「プルルッ…プルルッ…」
正直
怪しい以外何も無い
栁「なかなか出んな…」
その音がした瞬間
少し空気がピリついた
栁「お電話して頂きありがとうございます。」
栁「御坂中学校の栁です、ご要件をお聞きしても?」
『ジジッ…ジッ…』
栁「(反応なし…か…」
栁「いたずら電話等でしたら警察に連絡しますy((((」
栁「ゾワッ!!」
栁「ガシャンッ!」
思わず落とした受話器
たまたま周りに人がいなかったから
今のは誰にも聞かれていない
栁「…何でッ…わざわざ私に電話をしてきたッ…!」
『……凛夏…最近ろくに飯も食べてないでしょ』
『俺心配でさぁ~?』
栁「…嘘つけッ……本当はいつ死んでくれるか待ってるくせにッ…ギリッ」
『……それはさぁ…』
お互い様ってやつじゃない?w
栁「…あぁッ!私も願ってるよッ…」
『ふ~ん…まあいいや』
『また近々会いに行くからプツッ』
栁「……クソがッ!ドンッ!」
響くは切れた電話の音だけ…
syp「……あぁ…」
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「 空 っ ぽ の 心 臓 .」