※なんでもありなので注意
※地雷さんばいばい
※伽羅崩壊有り鴨……
ra × pn
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『 優しさ 』
目覚めた時には、すでにらっだぁの腕が俺の腰に絡みついていた。
「 ん …… おはよ 、 ぺいんと 」
俺が動こうとすると、らっだぁはその腕に力を込めた。
「 もうちょい …… もうちょいだけ…… 一緒にいさせて 」
「 朝はね、 ぺいんとの匂いで目覚めたいんだよ …… 俺 」
甘い声。 けれどその締めつけは、まるで縄のように強くて緩まない。
逃げようとすれば強く抱きしめられ、
反抗すれば、静かに泣くふりをする。
それが数日続いた。
「 ぺいんとが悪いんだよ ? 」
「 俺がこんなに頑張ってるのに、反応薄いし …… 」
「 …… 俺 捨てられるのかなって思って、怖くなるんだよ 」
冷蔵庫には、らっだぁの手作りご飯しか入ってない。
スマホはらっだぁに預けたまま。
服は決められたコーディネートで毎日ベットの横に並べられている。
そしていちばん怖いのは__らっだぁはずっと優しいままだったこと 。
「 ぺいんとが望まないことは、しない 」
「 ただ、一緒にいたいだけ。ずっと一緒 」
「 ……俺がいないと、生きてられないでしょ?」
俺は返事はしなかった。
でも、らっだぁの瞳がほんの少し揺れたのを見て、無意識に笑ってしまう。
「 うん …… いる。 お前がいないと …… 」
そう返してしまった自分に、胸の奥がチクリと痛んだ。
でも、それ以外の答えを許してくれない気がして。
その夜
らっだぁは俺に背中から抱きついて静かにささやいた。
「 ぺいんとが俺に全部くれるまで、出さないからね 」
「 心も体も、記憶も感情も、外の名前も__全部俺が持ってるの。 もう分かるよね? 」
俺が 『 はい 』 と答えるまで、 夜は終わらないのかもしれない 。
。