※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
〈File53:廃墟への切符〉
「青森に行ってきます」
思いついてしまうと、もう居ても立っても居られなかった。
衝動に突き動かされ飛び出そうとする。
あのナンバープレートから、所有者の住んでいる場所はある程度は絞り込める。
車の持ち主を特定して、動画の場所を聞き出す以外の手がかりが現状ないのだから。
しかし。
「ぐえッ」
襟首を掴まれ、引き戻されてしまった。
俺を受け止めた椅子ごと滑り、壁にぶつかって止まる。
「考え方はよろしい。実際、そうやって不倫相手の家とか突き止めることもあるからね。でも今回は却下」
一瞬締まった喉元を擦り、社長に恨めし気な目線を送る。
が、溜め息で打ち返された。
「理由はいくつかあるよ。まず1つ目はこの時期の青森だから」
「雪が降ってるのは*****
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