こんにちは人類+αです。改名しました。
美味しいリモコンさんからのリクエストで
露→日←米です。
それではどうぞ
注意※髪有り表現あり
四月の風が、教室のカーテンを揺らしていた。
まだ新しい制服の襟が少し硬くて、日本はその感触が落ち着かない。
窓際の席から見える桜はほとんど散りかけで、入学式の熱ももう冷めている。
「なぁなぁ、日本ってさ、家どこ?」
唐突に話しかけてきたのはアメリカだった。
笑顔がまぶしい。声もよく通る。教室の空気の中心にいるのはいつだって彼だ。
「え、あ……あの、〇〇駅の近くです」
日本は少し縮こまりながら答える。視線を合わせるのが苦手だ。
けれど、アメリカはそんな距離をあっさりと詰めてくる。
「へぇ、オレもその辺りだよ。じゃあ帰り一緒だな」
軽く肩に手を置かれた瞬間、日本の体がこわばった。
けれどアメリカは気づいていないふりをして、楽しそうに笑う。
周囲の女子が「アメリカくん、またナンパしてる~」と笑い、男子も「羨ましいなぁ」と冷やかした。
日本は曖昧に笑うしかなかった。
そのとき、後ろの席から視線を感じる。
振り返ると、ロシアがこちらを見ていた。
無表情のまま、教科書を指でトントンと叩いている。
何を考えているのか分からない。けれど、視線の奥にあるものはなぜか刺さるように重かった。
昼休み。
アメリカがまた日本の机に腰をかけ、無邪気に話しかけてくる。
「日本って意外と可愛い顔してるよな。髪、柔らかそう」
その手がまた日本の前髪に触れる。
日本が驚いている間にアメリカはロシアの方を向いて、ニヤッと挑発的に笑った。
その瞬間ロシアの席の方から舌打ちのような音が聞こえてきた。
誰も気づかない。
けれど日本だけは、なぜか心臓が強く跳ねた。
その日から、三人の日常が静かに歪みはじめていた。
以上です。
リクエスト募集中。
コメント
2件
ありがとうございます...! そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです
リクエスト消化感謝です!! んんんんんんん、完成すごく速いのにクオがめちゃめちゃ高い…!! あなたは神か何かですか?(真顔) ストーリーもちょい不穏な感じがしてすごい好みです〜!!日本さん波乱の予感(笑)