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第9話
第8話はュさんの投稿へ…👉🏻💞
ー
渡「…亮平、今しかない。」
俺は、小さな声で囁いた。
牢屋の中
目黒と岩本は、別の部屋に
行ったまま戻ってこない。
このチャンスを逃したら、
もう次はないかもしれない。
阿「でも…翔太、怖いよ、っ…」
亮平は泣きそうな顔で俺の袖を掴んだ。
渡「…俺も怖いけど、、行くしかない。」
ポケットに隠してたピンを取り出した。
数日前、岩本に服を脱がされたとき、
偶然ポケットに残ってたやつだ。
岩本も目黒も気づかなかった。
渡「これで…鍵、開けれるかも。」
阿「…ほんとにっ?」
亮平の手を強く握った。
渡「絶対逃げよう、」
渡「俺ら二人で、ここから出よ。」
阿「っ…うん、」
ー
カチッ__
震える手で、必死に鍵穴をいじる。
渡「…お願いっ、、開いて…」
ー
ガチャッ__
渡「…開いたっ、!!」
阿「…!、すごいっ…すごいよ翔太、!」
渡「早くっ、こっち…!」
俺と亮平は、急いで檻から出た。
冷たいコンクリートの床を裸足で走る。
息が上がる。
でも止まれない。
ー
牢屋の外の廊下は、真っ暗だった。
どこに繋がってるかなんて、分からない。
でも進むしかなかった。
渡「亮平、手…離すなよ。」
阿「…う、うん。」
2人で必死に走った。
途中、扉がいくつも並んでた。
どれも知らない部屋。
目黒や岩本がいるかもしれない。
阿「…翔太、っ…怖い、泣」
渡「大丈夫、絶対…」
階段を降りた先に、
重そうな鉄の扉が見えた。
渡「亮平っ、!…あれ!」
阿「っ…あれって、出口…?泣」
俺と亮平は、息を切らして走った。
渡「亮平、急ごう…っ、」
阿「…うん、っ…!泣」
ー
だけど__
?「どこ行ってんの?」
背後から、低い声が響いた。
渡「っ…!?」
阿「…やだ、っ…翔太、…泣」
阿「……俺…死にたくない、っ…泣」
亮平が小さく呟いた。
振り返ると、岩本と目黒が立っていた。
ー
岩「翔太」
岩「頑張ったんだね、偉いね。」
渡「……はっ、?」
岩「でも…」
岩「逃げても無駄だよ。」
渡「っ……なんで、、」
岩「ねぇ、翔太。」
顔を近づけられる。
その顔は、不気味に笑っている。
岩「まだ、”逃げられる”って思ってるんだ?」
渡「……」
岩「…だったら、」
岩「逃げたいなんて思えなくなるくらい、
もっと…厳しく躾直してあげるね。」
渡「…やだ、っ…やだ…!泣」
阿「っ…ごめんなさい、!…許して、!泣」
隣を見ると、目黒も笑っている。
岩「大丈夫、」
岩「”逃げる”って考えすら消してあげるから。」
俺と亮平は、そのまま鉄の扉の前で捕まって、
また檻の中に引き戻された。
「逃げる」って選択肢が、
この瞬間、完全に潰された気がした。
ー
少し長くなっちゃった…^^;
NEXT→ュさん〜😽💞
コメント
8件
歪んだ愛♥️最高すぎる♥️
スゥゥゥ、最高だ( ゚∀゚):∵グハッ!!
いいじゃんない♡♡