1ヶ月後私は柚葉と付き合った。
あれから、來亜と未渚美は一回も帰ってきていない。
私たちが眠っている間に、荷物を持って姿を消した。
今日は桜花が帰ってくる日。
明るく振る舞わなきゃ。
💜「ただいま。」
🧡「おかえり!!」
💛「おかえり」
💜「あれ?あの2人は?」
💜「連絡も取れないし、家に居ると思ったんだけど。」
💛「……出ていっちゃったよ。」
💜「は?、ちょ。まじで?」
🧡「私たち…もう終わりかもね。」
🧡「昔とは大違い。」
💜「ははっ、私達。出逢っちゃダメな運命だったかもね。」
ーーー
あの2人の次に宿舎を出たのは桜花と美咲。
🧡「もう、会えないかもね。」
💜「その冗談全然笑えないよ。」
🧡「ごめんね、もっとちゃんとしたリーダーだったら……、」
🧡「こんなことにはならなかったのかもね。」
本当に私達は消えてしまった。
前みたいに思いっきり笑う余裕すら無くなっていた。
🩵「私、ちょっと外の空気吸ってくる。」
そう言って宿舎を出る。
運動がてら向かった先はいつもよく行く公園。
やっぱり、やめられなかった。
🩵「なんか、バカみたい……笑。」
アイドルになりたくて小学生、中学生という青春を犠牲にしたのに。
こんな形で終わるの、バカじゃんか。
🩵「ふう、…もう気づいてるはずだよね。」
煙草の煙を吐く。
もう付き合って4ヶ月。
綺羅は笑ってくれない。
キスもハグもおはようもいつが最後だっけ。
綺羅が唯一笑ったことは來亜とのツーショットを1人で見ていた時。
🩵「わかってるのになあ、バカじゃん。」
🩵「早く、終わらせないと。」
『恋は盲目』
って本当にそうだと思う。
相手に好きになって貰えなくても、好きなまま。
純愛でもなく執着愛でもない。
ただの片想い。
ーーー
帰ると綺羅は寝ていた。
綺羅の頬には一つの涙が伝った跡があった。
頑張って明るく振る舞って、笑わせようとして。
また7人で居れるようにしたって。
💛「くれあ…まだっ、好き……」
小さな寝言。
でも、それは本音。
きっと私の包帯じゃ足りない。
傷は治らない。
バカだよね、
🩵「ごめんね、笑顔にさせるのは無理みたい。」
恋は終わり。
アイドルも終わり。
全部終わりだよ。
ーーー
翌日、まだ朝日があがりきっていない頃。
机の上に生活に困らないだけのありったけのお金と手紙を置いて。
🩵『じゃあね、綺羅。』
🩵『もう2度と会うことはないよ。』
起こさないようそっと玄関のドアを閉めた。
向かう先はどこかに体を預けられるところ。
静かで落ち着いて流れに身を任せたくなるところ。
🩵『今までありがとう。』
ーーー
“私達、お別れしましょう“
‘柚葉より‘
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