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登場人物
案内役: 超然とした態度でシステムを説明する人物。どこか食えない雰囲気を持つ。
僕: ステージに立つことになった書き手。戸惑いながらも現状を受け入れようとしている。
案内役: 君がやることは、いたってシンプルだよ。ほら、あそこに小さなステージが見えるだろう? あの上に立って、やって来る人たちを書き迎える。ただそれだけ。
案内役: 手渡すのは君だけが使える“ペン”だ。名前を付けるのならば「判定のペン」かもしれない。気に入らなければ線を一本引く。そこで彼らは君の世界からそっと去っていく。それだけで、君はこれから先も何ひとつ困らない。
案内役: 恨まれる心配もない。いわば“まっさらなまま”生きていける仕組みなんだ。
案内役: 君はステージに向かってくる誰にでも、そのペンを掲げて「ここまでは入れません」と線を引けばいい。もし反発する人がいたとしても、周りの観客たちはみんな、君の判断を支持するよ。
僕: (ペンを指で動かし、感触を確かめながら)……どうしてそんなことが許されるんだ? 線を引くことを。
案内役: (軽やかに笑って)簡単だよ、これは”君のステージに踏み込んできた解釈を外している”だけなのだから。
案内役: だって、ほら。人のつくった物語の上に無断で乗ってきて、そのくせ居座ろうとする者もいるだろう? そんな“入り込んできた意味”を、そっと線一本で消すだけなんだ。文句を言う人はいても、それ以上のことはできないさ。
案内役: もちろん、線を引く瞬間は派手だから、その場はざわつくかもしれない。でも誰も君のステージに上がってきて、君を倒そうとはしない。彼らは“君と向き合うこと”そのものが出来ないのさ。
案内役: (少し声を落として)……ただね。いずれ、君と同じようなペンを持つ誰かが現れたときに、今と同じように一番最初に線を引く瞬間が来ると思うのだけれど。
案内役: (僕をじっと見つめて)その時はこうやって同じようにその人に教えてあげて欲しいんだ。
僕: (少しだけ苦笑する)
案内役: (肩をすくめて)心配いらないよ。僕もね、君のステージをどうこうするつもりはない。ただ――特別興味があるわけでもないけどね。
#ファンタジー