「ふんふんふーん」
鼻歌を歌いながら今日も部室へと向かっている。
「今日はハックとプリンを食べるぞ!」
その時、思いっきり何かにぶつかった。
「ギャパパ!どこ見て歩いてんだ!」
「す、すみませ……」
「って、お前はヤルミナティーのタブーじゃないか」
「ギャパパ、最近ハックといい感じになってるな!」
「お陰様でな」
タブーがサブローの持ってるプリンの入った紙袋を
じっと見つめていた。
ひとつ取り出してこう言った
「この前の礼だ。1つ授けよう」
「ギャパパ!気が利くじゃねーか!」
遠慮なしにプリンを奪い、プリンを食べていく。
ひと口食べ終わった時に質問をされた
「お前、ハックの事好きなのか?」
びっくりしたのか、紙袋を落としてしまった。
「ち、ちちち、違うぞ……」
「ギャパパ!わかりやすいなお前」
プリンを全部食べ終えてゴミを渡す。
「ギャパパ!美味かったぜ!ハックと仲良くしろよ」
「僕とハックはただの戦友だぞ…」
「むーっ……」
2人が話している光景を、キリンは長々とみていた。
ガラガラッ
「僕、降臨」
「サブローくんまた来たんすか…」
そんな言い方しなくてもいいだろ!」
ハックが一番最初に話しかけた。
「…それにしても寒いな」
「半袖でいるからっすよ、小学生っすか」
そう言いつつも部室のコタツ中に入れさせようとしていた。
「…なんかいつもより優しくないか?」
「違うっす勘違いしないで下さいっす」
コタツの中に入ろうとした瞬間
誰かがものすごいスピードでコタツを横取りしてきた
「あー!あったけ〜!!」
「キリンさん…」
「そこは俺が特別にサブローくんに譲ってあげた場所っすよ!」
「いいだろ?別にー」
キリンがこちらをジロジロ見てハックに慣れ慣れと
くっつきあっていた。
「……」
なんだろう…少しモヤモヤするような…
そう思いつつもこたつの中に入る。
「キリンさん…暑苦しいっす……」
「いいじゃねーかー!ハックは俺の後輩なんだからぁ~」
ギュッ
耐えられなくなったのか、キリンに対抗をした。
キリンは少し軽蔑するような目でこちらを見てきた。
「いいや俺のだ」
「僕のだ!」
「痛い痛い痛い!!!痛いっす!!!」
2人はハックの両腕を引っ張った。
キリンは引っ張るのをやめてサブローに言った。
「大切な人を奪われた気持ちが分かったか?」
「は……?」
「お前最近ずっとあいつと話してるじゃあないか」
「あいつってタブーの事か?」
そう話を続けていたが
「あのー…2人とも…話が追いつけないんすけど…」
ハックだけは話の整理が追いつかなかった。
「僕は別にあいつの事なんか……」
「いいか!!タブーは俺のもんだ!!」
ぶっちゃけで言ってしまった。
顔が赤かった。消えちゃいたいくらいに
「ぼ、僕は別になんとも思ってないぞ?」
「は?」
「あの時はただちょっと相談に乗ってもらってただけだ」
「そ、そうなのか……?」
サブローがそう言うと、キリンが安心したような気恥しそうにしていた。
「いやーすまん!!ち○こがタブーを独り占めしたと思ってつい…」
「びっくりしたぞ」
そう2人は笑いあっているとハックが謎気に聞いていた
「どういうことっすか……?」
「気にすんな!!仲良くしとけよ!!」
そう言って部室を出ていった。
出ていったあと、謎の無言空間に2人は閉じ込められていた。さっきのことがあってからか少し気まずい空気が流れていった。
「…ふと思ったんだが、キリンってタブーの事好きなのか?」
「そっすよ。最近はずっとくっついてるっす」
「だから俺にくっつくなんておかしいんすよ」
「へぇ……」
どうやらキリンはタブーの事が大好きらしい
それも異常なほど
だからタブーと話した所を見て取られたと思っていたのか。
「……ところで」
「俺のものってどういうことっすか?」
少しニヤつきながらそう言ってきた。
後々自分の言ったことに気がつき顔が赤くなる
「忘れてくれ……」
「いつもの調子はどうしたんすか?」
「ぼっ、僕をからかうな!!」
「サブローくんキモイっすね」
「酷いぞ!!」
そう言いつつもフードで隠れて見えないだけで
耳はとても真っ赤になっていた。
「…」
なんで素直になれないんすかねぇ……
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思わず発狂して姉貴に殴られた