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第2章〜君の聲〜
僕は君を守る。これを誓う。守り通す。だから安心してくれ。と何度も言い続けた。その度結菜はごめんと繰り返す。ぼくには君のごめんという声は聞こえない。聴けば聴くほど胸が痛くなる。
僕「悪くないのにごめんって言うの禁止ね」
結菜「無理なことを、、、」
無理だと思うから無理なのだ。謝ることも大切だけど謝りすぎることも駄目だ。僕にとって君は太陽。君にとって僕は光。かな。
僕はバイトを掛け持ちをした。ほぼ毎日入る。
過労死ラインに行ったとしても僕は働き続ける。体力面の向上もするしとプラス思考で考える。そうすれば自然とやる気も出てきた。
そして君には生きる希望を捨てて欲しくなかった。5年しかない。たった5年だ。ただ5年もの間がある。手術をすればそれ以上生きれるかもしれない。ただ手術をするには日本ではできない。海外に行く必要がある。だからよりお金がかかる。
どうして僕がこんなにも結菜に対して熱心なのか。それは過去に結菜は僕のことを救ってくれたから。大事故とは行かないが事故をした時に適切な治療をしてくれたのは、真っ先にしてくれたのは、彼女だった。
そんな彼女をこんな形で人生が終わって欲しくは無い。5年といえど25歳までしか生きれない。25だぞ?6年制大学だったら卒業一年目だぞ?こんなに短い人生なんて僕も嫌。もちろん彼女も生きたいでしょう。
僕は彼女に治ったらどこ行きたい?っと問いかけると。元気いっぱいでユニバに行きたい。といった。ユニバなんて行こうと思えば少し頑張れば行ける。ただ、今の結菜の体力的にはきつい。ジェットコースターなんてもってのほか。パレードも難しい。
今せいぜい行けて県内だ。県内でも長時間は彼女の寿命を縮めることに繋がる。慎重に行かないと。
俺はそろそろ倒れそうなくらいには働いた。
店長に有給を使えと言われ渋々使った。もちろん休みの日も結菜のお世話をした。ただこれは嫌いじゃない。大好きな結菜の傍に入れると思うと楽しい。苦ではない。だから結菜には安心をして欲しい。
しかし、時が経つと君の声はどんどん出しにくくなっていた。最初は小さいながらもはっきり喋れていた。しかし今は聲が聞こえない時もある。聞こえたとしてもはっきりとは聞こえず濁って聞こえたり、途切れ途切れ聞こえる。無理して喋る必要は無いと言うけども彼女は喋り続ける。なぜそんなに喋るのかっと問うと
結菜「だって、まだ、聲が出せないわけじゃ、ない、か……」
僕「無理に出したら余計悪化するかもしれないだろう。」
結菜「わた……あき…ない…」
どうやら諦めないようだ。それはそうだ。俺だってあきらめねぇ。諦めの悪いカップル。だからこそお互いに支えあえたのかもしれない。例え結菜の声が完全に聞こえなくなったとしても僕たちはつながりあえると思う。
僕はノリというものから話を聞いた。
(ノリ=作者)
俺も声を出せない時期があった。ストレスなどで。ただ、そんなのには負けずに努力して努力して、学校にもめげずいったら怖いものが減った。最初は喋るのも嫌いだったし。人と関わるのも嫌いだった。コミュ力なんてまるで無い。ただ今はコミュ力高いねと言われるほど喋れるようになった。恐れずに発言することでミスもあるがそれよりも得ることの出来るものがあった。
と言っていた。
だから結菜にもこの話を聞かせて僕は結菜がまだ声を出せる可能性を信じて日々練習をしていた。
いよいよ出せなくなってきたけど、工夫を重ねに重ねて何とか伝わるくらいにはなった。
声が出せなくなるのは薬の副作用だから仕方がないが仕方がないでどっちも諦めたくなかった。結菜は声が出せず悲しさと怒りで涙がこぼれた。僕はそれを励ますが僕の涙が1つ零れた。でも僕は彼女の涙を拭って自分の涙は隠し通した。1番泣きたいのは彼女だ。だから僕は思いっきり泣きたい時に泣かせた。安心できる環境を作ることも治るひとつだと思ったから。
めんどくさいと感じたことは1度もない。何かに頑張ることも。しかし、彼女の声は完全に途絶えてしまった。ただ今どきスマホがあるから何とか意志を伝えることは出来ていた。ただ、体が動くのも時間の問題だろう。しかしこの副作用は結菜にはきいてないようだ。助かった。結菜は辛い時期を乗り越えれてた。だから今回も乗り越えれると信じた。僕は断念することもあるかもしれない。けど、彼女がいるなら彼女の分まで頑張ろうと思った。君の声が聞こえなくとも僕の声は聞こえる。つまり僕が喋ってそれに頷いたりすればいい。よく寂しくないの?と聞かれるけど、寂しくない。確かに喋れないのは悲しいけど、結菜は、結菜でそこにいる。そこにいるのに悲しんでたら結菜にも失礼だろ。耐えた先に幸せを信じて僕らは頑張った。しかし、僕にも体力の限界が来てしまった……