テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ノベルのBLってエモくない…?
ということで、2作目はノベルで書きます!!
書くの結構楽しかった、笑
5話くらいで完結しちゃいます!!(多分)
それと、リクエストも別で作成中なのでお楽しみに♡
※本人様とは全く関係ありません。
※rdgt🧣🌵
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配信が終わった静かな通話ルーム。
らっだぁとたわいのない会話をしているこの時間が俺は好きだ。
なぜなら…
「はははw やばすぎぃ、w」
この笑い声。
配信中はゲームに集中しててちゃんと聞けてないけど、終わった後はらっだぁの声だけに集中できる。
「へっくしゅッ…!!」
「大丈夫?」
あぁ、それとこの低くてかっこいい声も好き。
笑い声とのギャップがまた良い。
この声は俺をいつも安心させてくれる。
初めて出会った頃からずっと俺は “らっだぁの声“が好きだ。
「……なあ」
「ん? どうした、」
少し沈黙した後、らっだぁの声を再びマイクが拾う。
「……今度、うち来いよ」
突然の誘いに上手く言葉が出ず、2人きりの通話ルームがひっそりと静まり返る。
安心できるはずのらっだぁの声に、俺は初めて心を乱された。
「え、い、いいの?」
やっとの思いで出した俺の声は、動揺を隠しきれず終始震えていた。
「別にダメな理由ある?」
「だ、だって……おれ、うるさいし」
「知ってる」
「ひど!」
俺の動揺に蓋をするかのようにらっだぁのボケが入り込み、すかさず俺もツッコミを入れた。
画面越しだが、彼の口元が緩んでいるのが想像出来る。
「……まあ、いいじゃん。近くで、声聞きたいし」
低い声でそう言うらっだぁに、俺は赤くなり、照れを隠すように鼻を鳴らして笑った。
「….なんだよそれ笑、行くしかないじゃん」
翌日_。
らっだぁの部屋に初めて足を踏み入れた俺は、嬉しさを隠しきれず、声をあげた。
「わぁ…らっだぁの部屋、めっちゃ整ってる!」
「ほら、足元気をつけろよ。ケーブルとか落ちてるから」
「え、なんか怖いんだけど…几帳面すぎる!」
「怖いってなんだよ。褒めてんのか?」
「褒めてるつもり!」
自然なやり取りの中で、俺はどんどん笑顔を増やしていく。
ふと、らっだぁの顔をみると、にんまりとした笑顔でこちらを見ていた。
なんか悪いことでも企んでいるのか、と一瞬考えたが、普段もこんな顔だと気づき、視線を戻した。
夕方_。
ゲームを始める二人。
静かな部屋に、クリック音と声だけが響く。
「右から来る!気をつけろ!」
「はいよ!」
らっだぁの低く落ち着いた声が真横から突き刺さり、耳が だんだん赤くなっていく。
そんな自分の耳がらっだぁにバレるのではないかと不安になりつつ、彼の声をもっと聞きたい、という欲に支配され、結局最後まで平然を装い、ゲームを続けた。
ゲームを終えた俺とらっだぁはソファーに座って雑談をしていた。
俺はらっだぁの声に全神経を集中させ、真横から注がれる幸せを堪能していた。
ふとした瞬間に手が触れる。
何故だか胸の鼓動が早くなる。
らっだぁは少し触れた俺の手に指を絡ませ、少しニヤけながら言った。
「……お前、俺の ” 声 ” 好きだろ ? 」
バレた。
らっだぁの声に集中していた全神経がシャットダウンしてしまい、気付けば首を縦に1回振っていた。
らっだぁは、ふぅん、とだけ言って別の話をし始めた。
夜_。
玄関を出た瞬間、夜の空気がひやりと頬を撫でた。
らっだぁの家の灯りが背中に残って、振り返ると、彼がまだドアのところに立っていた。
「……気をつけて帰れよ」
低くて柔らかい声。
「ありがと、またな」
笑って手を振ると、らっだぁは少しだけ口元を動かした。
笑ったのかどうか、判別できないくらい小さな動き。
(……ほんと、わかんない人だよな)
仕事の合間、ふとスマホが震えた。
らっだぁからの通知だ。
【⠀また来る? 】
唐突すぎて、一瞬固まる。
何か用事でもあるのかと思ったけど、文面はそれだけ。
「……え、どゆこと」
小さく声が漏れる。
結局「うん、行く笑 」と返信してしまった。
夜_。
再び彼の部屋の前に立つ。
ドアが開くと、らっだぁは片手で頭をかきながら、悪い、急に、とぼそり。
「全然いいけど……なんで呼んだの?」
軽く聞いてみる。
「んー……なんとなく」
肩をすくめてソファに座り込む姿は、昨日と同じ。
でも、その「なんとなく」が気になる 。
部屋に入ると前回と同じ空気が漂っていた。
ただ、今度は少し慣れた分、部屋の隅々まで目が行く。
机の上に置かれたゲーム機、雑に置かれたヘッドホン。
らっだぁの日常が見える気がして、妙に胸がざわついた。
「ゲームしよっか」
「おう」
コントローラーを渡され、隣に座る。
画面に集中するふりをしながら、横目で彼の顔を盗み見る。
低い声で喋られるたび、心臓が変な音を立てる。
「お前、わざと負けてんだろ」
「ちがっ……!操作ミスだし!」
らっだぁの表情が大きく変わる。
珍しく大きめの笑い声をあげたらっだぁに、思わず見とれてしまった。
けれど、らっだぁはすぐに真顔に戻る。
その落差に、また心を揺さぶられる。
ゲームが終わる頃には、時計の針は夜遅くを指していた。
「今日はもう帰るか」
彼の言葉にうなずきつつ、玄関に向かう。
靴を履きながら、無意識に口が動いた。
「らっだぁはさ…なんで俺を呼んでくれたの?」
一瞬、彼の動きが止まる。
けど、すぐに視線を逸らしながら「さぁな」とだけ。
ドアを開けると、夜風が静けさを強調した。
答えは、やっぱり聞けなかった。
(……ほんと、わかんないよ)
「 じゃあな。また…。」
らっだぁの声が背中に届く。
返事をしようとしたけれど、なんだか声がうまく出ない。
胸の奥に引っかかるものを誤魔化すみたいに、ぐちつぼは小さく片手を上げた。
振り向かず、そのまま手だけをひらひらと振る。
顔を見せるのは、どうしても恥ずかしかった。
玄関からの光を感じなくなった頃、ドアの閉まる音がかろうじて聞こえた。
俺は早足で歩き出し、夜道へと溶け込んで行った。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ❤︎1000
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