テラーノベル
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最初は本当に、優しくてどんな話でも聞いてくれる後輩で、仲間で、友達だった。でも段々とこんなに優しい蓮に想われてる相手が羨ましくなってきて。
そんな時に、あの事件が起きた。
全身で俺を守ろうとする蓮を見て、嬉しかったけどそれ以上に怖かった。もし蓮に何かあったら、きっと俺は正気じゃいられない。
どうしてこんなに怖かったんだろうって考えて、気付いたんだ。
いつの間にか、こんなに蓮のことが好きになってたんだって。
それから告白したのに信じてもらえなかったりとか、康二とラウと翔太にからかい倒されて困ったりとかあったけど。俺も蓮も気持ちがしっかり繋がっていて、交際は順調…なはずだ。多分。
蓮が、全然手を出して来ないことを除けば。
キスはする。軽いのから深いのまで。俺も、多分蓮もキスが好きなんだと思う。唇が触れるだけでドキドキするし、言葉よりも更に雄弁に好きを伝えてくれる気がするから。
それはそれとして。
俺だって健全な男子だし、溜まるものだって溜まる。性欲だってちゃんとある。
あの目黒蓮が知識がないとか経験がないとか、絶対有り得ない。だとすると…単純に、俺とはそういうことをする気にならないのかな。
「なあ、蓮。どうして何にもしないんだよ?!」
悩んでも仕方ない当たって砕けろが信条な俺は、我が家へ遊びに来た蓮に直球で聞いてみた。
ちなみに、オブラート何それ美味しいのも俺の信条だ。
案の定、蓮がぽかーんとして俺を見上げる。ソファに座ってる蓮とその前に立ってる俺。いつか見た構図で何か懐かしい。
「……え、えっと…何にもって、なに…?」
「何にもは何にもだろ! ハグもするしキスもするのに、その先は? まさか知らないわけじゃねーだろ!?」
「いや、ちょ、ちょっと待って直球過ぎる…!」
「こんなの遠回しに言ったってしょうがないだろ! それで、どうなんだよ」
頬を赤らめて頭を抱える蓮に詰め寄る。
正直俺だってもう煮詰まってるんだ。蓮に触れたいし、触れられたい。好きなら自然なことだろ。
蓮は大きく深呼吸をしてから、改めて俺を見上げた。
「急にどうしたのって言いたいところだけど、佐久間くんにとっては急じゃないんだよね?」
「そうだよ。ずっと考えてた。俺ばっかりそういう風に蓮が好きで、蓮はそんな気はないのかなとか…」
「それはない」
おおっと、食い気味の即答。
「佐久間くんが告白してくれた日だって、俺がどれだけ理性総動員したか分かる? ツナとシャチが待ってるっていうから、すげー頑張ったんだよ」
「そ、そうか…したいとは思ってくれてたんだ…。じゃあ、何でその後も何にもしなかったんだよ?」
「いやだから直球過ぎ…。俺だって佐久間くんとしたいって思ってたよ。思ってたけど…まず1つ問題があるでしょ」
「問題って?」
「えーっと…俺達って、どっちがどっち?」
どっちが、どっち…?
首を傾げて考え込んで数秒後、思い至って顔が赤くなる。
これはあれか、BL漫画とかでたまにあるどっちが受けか攻めか問題!
「た、確かに…それは問題だな…」
「こういうのって経験がある方がリードするのがいいとは思うけど、俺は男性との経験はないし…佐久間くんは? もしかして、あったりするの…?」
「な、なななないっ! 断じて! 一回もないっ!!」
「そう、良かった」
蓮の問い掛けに慌てて首を振ると、安心したように蓮がにっこり笑った。答えるまでの蓮の目線がちょっと、いやだいぶ怖かった…目が据わってたぞ、こいつ。
前からちょっと思ってたけど、俺のこと好き過ぎだろ。
それはともかく。
「…大体予想は出来るんだけど、蓮はどっちがいいんだ?」
「俺、は…佐久間くんに片想いしてた時から、その…ずっと佐久間くんを抱きたいって思ってた…」
頬を赤らめながら、目を逸らしてぼそぼそ答える蓮。
多分そうかなって思ってた。体格差がどうのじゃなくて、蓮は俺を愛することに全力だから。セックスするにしても、俺を隅々まで気持ち良くしたいとか思ってそうな気がする。
そもそも、可愛くないちゅーを最初に仕掛けてきたのも蓮からだし。
俺も色々考えてたけど、一つだけちょっと確かめたいことがあった。
ちょっと続いちゃいました…しばらくお付き合いくださいw
コメント
2件
うふふ( ΦωΦ ) 大人な男子の可愛くない欲望のその先が楽しみです♡