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僕たちはあれから10…いや、20分くらい歩いたのかな。景色は黒一色で、精神が狂いそうだった。少し歩いていると、向こう側、どんな距離さえも分からないけど、光が見えた。僕は皆にそれを伝えて、その光の方向に走る事にした。どれだけ近いか遠いかどうかも分からないような距離だが、僕たちはその光を目指して走った。すると、光が急に近づき、ぶつかった。「いたっ…」僕がそういうと、光は下に落ちていて、小さい女の子が光に照らされていた。その女の子は身長が小さく、なんか見覚えがあるような顔つきをしていた。「ごめんなさい…ごめんなさい…うぁ…」その子は僕たちに向かってなのか、必死に謝った。すると葵が質問した。「どうしてここに居るの?」と聞くと、その子は答えた。「妹を探してるんです…私と似ている、小さい子です…」純恋が背負っている女の子のことだろうか。純恋と目を合わせて、純恋が背負っていた女の子を降ろすと、その姉とやらはその子に飛びついた。「ここに居たの…!、えーと…どうして起きないんですか?」僕は内心焦った。もしかしたら死んでるかもしれないから。僕の代わりにいろとが説明した。「じつはさっき、わたしがないふでさしちゃって…」それを聞いた姉とやらは目を大きく見開き、涙を堪えていた。純恋が後付けで言った。「でっ、でも!亡くなってはないから!」純恋が言った瞬間にその姉は何かを言った。「…さい。」「え?」「…ください。」「な、なに?」「治して下さい。責任を持って。」気強そうな顔をして、僕たちの事を潤んだ目で睨む。「私の家系はインバラード族です。傷は自然には治りません。傷を癒す為には葉癒(ばい)の破片を傷口に刺さないといけないんです。葉癒の破片はここ20年見つかってないんです…葉癒の破片は20年前は【形霊の前門】で見つかってます。」
僕たちは、葉癒の破片を探すために、この大きな闇を抜ける策を考えた。