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ぷち
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#ヒプノシスマイク
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『言葉で紡ぐ恋のライム』
〜マイクで紡ぐ恋の予感?〜
番外編14 『夏休みは海に行こう』中編
『……。』
『麻里衣さん、寒くはありませんか?』
『は、はい。ラッシュガードがありますから…。』
『すみません、麻里衣さん。』
『え?』
『小生が早く気付いていれば…』
『そんな、幻太郎さんは悪くありませんよ。夢中になって探してた私にも責任はありますから。』
『でも…少し嬉しいです。好きな人と2人きりなのは。』
『っ…。危機的状況なのにまたそんなこと言って…。』
『本心ですよ。それとも…小生が好きな女性と2人きりなのに何も出来ない臆病者だと思ってるんですか?』
『え……?』
ドサッ。
2人で座っていた石段に押し倒される。
『小生とて…男ですよ。』
(振り解けない…っ。)
じー…。ラッシュガードのチャックが下に下がる。
『っ……。』
『いつ見てもきれいな肌ですね…綺麗すぎて…つい穢してしまいたくなる。』
チュッ。
『ん…っ。』
ピクっと身体が熱くなる。
『このまま2人で居られたら…どれだけ幸せか。』
『い……っ。』
首筋に赤い痕がつく。
(嘘、今…。)
『痛かったですか?』
『っ…。』
『他の誰にも…渡したくない。どうしたら小生のものになってくれますか…?』
ドクンっ。
そんな…切ない瞳で見つめられたら――
拒めないよ――。
『ん…っ。』
唇を塞がれる。
『ん、んぅ…っ。』
(クラクラする……。)
拙い抵抗で幻太郎さんはクスリと笑う。
(硬い胸板…ちゃんと男の人なんだな…。)
バサッ。
小生は上着を脱ぐ。
『はぁ、はぁ……。もうこのまま…小生のものにします。』
『っ、幻太郎さ――。』
ドサッ。
『え?』
『はぁ、はぁ……熱い…。』
『幻太郎さん!?…あつっ。』
幻太郎さんが私の前にぐったりと倒れ込む。
『熱が…。』
私は木の棒を集めて火をつける。
ラッシュガードを幻太郎さんにかける。
『すみません…。』
『いいから横になっててください。もう…具合悪いなら無理しちゃだめですよ。』
『すみません…貴方と一緒に居られるのが嬉しくて…黙ってました。』
『え?』
『具合が悪いのは嘘ではありませんが……小生のスマホは圏外ではありません。』
『え!?』
『貴方と……2人きりになりたくて。』
『幻太郎さん…。』
私は急いで連絡してプライベートビーチの別荘へ戻ることに。
『大丈夫だった?幻太郎に何もされてない?』
『幻太郎さん具合悪くなったんです、何もされてないですよ。』
『……。』
俺っちは首元の赤い痕を見逃さなかった。
『それならいいけど…ほら、幻太郎。歩ける?』
『すみません乱数…。』
『ほら部屋行くよ〜。』
『お嬢様、ほんとに大丈夫ですか?』
『うん、何もないわ。それよりお腹すいたから何か食べたい。』
と、食堂に行こうとしたその時だった。
ガシッ。
『ちょっといい?麻里衣っち。』
『ひ、一二三さん?』
強引に手を引かれて一二三さんの部屋に入る。
バタンッ!
ドサッ。
『わっ!』
ベットに押し倒され両手を拘束される。
『ほんとに何もなかったわけ?』
『っ、それは…。』
『何もないならこれ、どうしたの?』
首元に指を刺される。
『っ…。』
『夢野っちにつけられたんでしょ?』
(一二三さん、何か怒って……。)
『珍しく妬いてんだよ俺っち。ねぇ、麻里衣っち。夢野っちに何されたの?全部上書きする。』
『それは…。』
私は目をそらす。
『へぇ…言わないつもり?それなら……。』
バサッと私の服を脱がし下着姿を露わにする。
『身体に聞くからいいよ。』
チュッ
『可愛いのつけてんだね。ここ、弱いんだっけ。』
『ん……っ。や、一二三、さ…っ。』
『キスはされた?唇とか…ここ、とか…』
太ももに歯を立てられる。
『や、そんなとこ触られてな…っ。』
ビリビリと身体が熱くなる。
『や、一二三、さ……っ。』
ドクンっと全身に熱い血が逆流するような快楽に襲われる。
『…!へぇ…気持ちよかった?』
『っ…。』
私は思わず涙目になる。
『……ごめんね。つい意地悪しすぎちゃった。』
チュッとおでこにキスをされる。
食堂にて
『ぼー…』
『お姉ちゃん…?』
『え?』
『めっちゃぼーっとしてるけど、大丈夫?』
『あ、う、うん…』
(身体が熱い…こんなんじゃすぐにバレちゃうじゃん。)
就寝時間
『お姉ちゃんおやすみ。』
『おやすみ百合菜。』
深夜
『…寝れない。』
(キッチンで水でも飲もうかしら…。)
コツコツ……。
『…灯りがあるとはいえ、少し怖いわね…。』
と、その時――。
ガシッ!
『きゃぁ!』
『わー!』
『え……っ?』
『す、すみませんっす、脅かせるつもりは…』
『びっくりした…十四君か…こんな夜にどうしたの?』
『いやその…麻里衣さんに見せたいものがあるんす。』
『見せたいもの?』
バルコニーまで手を引かれる。
『わぁ…満月…。』
『へへ、綺麗っすよね。』
『うん、とても…。』
『……知ってるっすか?月が綺麗ですねって貴方が好きですって意味があるんす。』
『なんか聞いたことある…ロマンティックよね。』
『はいっす。』
(サラッと言ったのに気づかなかったっすか……まぁ、でも……。)
この綺麗な横顔は……自分だけのものっす。
『綺麗っすね…。』
『ふふ、そうだね。』
あぁ、渡したくないな――。
気付けばその手を握っていた。
『十四君?』
『麻里衣さん…自分は、本気で好きなんす。』
ドキッ。
『十四君…。』
『麻里衣さんから見たら子供かもしれないっす。それでも…あなたを想う気持ちは誰にも負けないっすから。』
『っ……。』
『…部屋まで送るっす。』
『え、えぇ…。』
『おやすみなさいっす。』
『お、おやすみ……。』
バタンッ。
(あー!!言っちゃったっすー!)
(十四君…今日は積極的だったな…。)
身体が熱い……。
翌朝――
2泊3日の2日目の朝。
『眠れなかったっす…。』
『珍しいな夜更かしか?』
『ふわぁ、ねみぃ…。』
『朝ごはんのいい匂いっす…。』
『あ、みなさん、おはようございます。朝ごはん出来てますよ。』
『蘭さん、ありがとうございますっす。』
『あれ、麻里姉まだ来てないんですか?』
『えぇ。珍しいですね。早起きなお嬢様が…。』
『百合菜もまだなんだよ。姉妹揃って寝坊か?』
『起こしに行こうぜ〜。』
コンコンッ。
『2人共、朝ですよ。』
『返答ねぇな。』
ガチャッ。
『ん…あ、おはようございます…。』
『おはよう、麻里衣さん。百合菜さんも起きましたか?』
『おはようございます( ¯꒳¯ )ᐝ』
『朝ごはんできてるみたいです、一緒に食べましょう。』
『『はーい…( ¯꒳¯ )ᐝ』』
(寝ぼけてるな……。)
『おはようございます、お嬢様。』
『おはよう、蘭。』
『幻太郎さん、体調はよくなりました?』
『お陰様で、もう平気です。』
『良かったです。』
『幻太郎さんも元気になりましたし、今日は島の方へ行ってみましょうか。』
『島? 』
『はい。ちょうど窓から見えるあれは恋の島と呼ばれる縁結びの島なんです。島の頂上にある願いを叶える鐘を鳴らした2人は将来結ばれるという言い伝えがあるんです。』
(将来結ばれる!?)
『ロマンティックだねー!』
『えぇ、そうね。』
(麻里衣と…百合菜と…)
(結ばれる…。)
『絶対行きます!!』
((視線が燃えてる…。))
こうして、恋の島に向かうことになった。
次回、後編へ続く!
コメント
1件
おやおや、今回もなかなか濃密な展開でしたね。 幻太郎さんの病弱を利用した2人きり作戦には「やるな…」とニヤリ。でも本気で熱を出しちゃうあたり、策士だけど無理しすぎなところが彼らしいです。一二三さんの「上書きする」発言は独占欲が滲んでてゾクッとしました。そして十四君の「月が綺麗ですね」をサラッと言うスマートさ…これは年下の武器ですね。 最後の「恋の島」の鐘の伏線、全員がそれぞれの想いを抱えて向かうのかと思うと次回が待ち遠しいです。