T字路に差し掛かると、さっちゃん達が左右を見ながらどちらへ行こうか 逡巡(しゅんじゅん)しているのが見えた。ケイが左右を指差しながら
「こっちにはまだ飲食店がありますけど、こっちの先は図書館とか役所とかがあって、最後は海に行きあたります」
と言うと、金髪がすかさず「コンビニは?」と聞いてくる。確かにコンビニで物資を調達するのが一番早い。早朝でも営業していると言うのも理由の一つだろう。
「小さいものが、役所の向かいに」
「じゃ、俺はそっち」
金髪はいまだに老婆を後ろに張り付かせながら、猫背気味に歩いて行った。
「とりあえず、差し迫った危険はなさそうだから……私は飲食店街に行くわ」
さっちゃんがそう言って金髪とは反対側を指差した。
「出来ればのっぽ君と学ラン君は分かれてついてきてくれると嬉しいのだけど。 土地勘(とちかん)ある人がいると心強いし」******
*******
****************************
************
**********************
*****************
***************************
*************
コメント
1件