拝 啓　光を灯した貴方へ

「　さて 、何から話そうかな 。

最初だから私が１番嬉しかった出逢いの事でも話そうかな 。

爍琉くんは覚えているかな 。

静かな独り泣きじゃくっていた公園で爍琉くんが話しかけてくれたよね 。

其れから吃驚した顔で話し掛けてくれたの嬉しかった 。

でも吃驚した顔が吃驚し過ぎて 、私も吃驚して笑っちゃったな 。

今思えばほんとに御免ね 。

けれど其のお陰で久し振りに笑った気がしたの 。

謝ったけど感謝もしてるんだよ 。

私と爍琉くんで話してる内に心が温かく成った気がする 。

同じ学校の人だって事 、虫が苦手だって事 、逆に自然が大好きだって事 、いっぱい話せたよね 。沢山知れたの楽しかったな 。

其処から暗い闇に包まれた私を見付けて光を灯して

私の苦しみを爍琉くんの優しさで包み込んでくれてすっごく嬉しかったよ 。

『 灯香は優しいね 』って

『 辛いのに頑張ったね 』って

『 唯独り苦しかったよね 』って 、

言ってくれたよね 。嬉しかった 。

ずっとずっと有難うって言いたかった 。

私を救ってくれて有難うね 。

後ろの影しか見てなかった私に爍琉くんが光を魅せてくれた 。

どうしようもなく嬉しかったって 。

此れだけを言いたかった 。

今伝えられて其れすらも私は其れも嬉しいの 。

今私は何か大きく変わった訳じゃない  。

お穏やかに成った訳でも

逆に悪くなった訳でも無い 。

でも私は只管に嬉しいの 。

其れだけが今を生きる活力なの 。

‘ 活力 ’ って大袈裟かな ぁ ？ 笑

でも其れ位なんです ！

大切な存在なんだよ 、が伝わってれば其れで良いな っ ！