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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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ピコンッと音が鳴り、マジカメが更新されて、恐る恐る覗くとほっと撫で下ろす。

今回はASMRの動画だと書いてあるのを見て、最近の心臓に悪い投稿に疲れて俺達は癒しを求めて動画を観ることを決めた。(※曲だとしても多分観る)

監督生からは”今回はイグニハイドの一、二年寮生と協力して作ったasmr × 恋愛シュミレーションゲームをプレイしてみました!選択画面は戻ることが出来るので是非この動画一つで沢山のエースを見ちゃって下さい!!それでは……おやすみなさ~い”…と記述してある。

俺達モブと各々の寮長達は、意を決して再生ボタンを押した。

「asmr × 恋愛シュミレーションゲーム

~ エース編 ~」

まずは設定画面から始まるようだ。

小さなオルゴールの音がなっており、同じオルゴールでも、こんなに違うもの何だなと、当たり前のことで泣きそうになった。

設定「恋人」あなたは?「彼氏」

この、二つだけの選択肢のようだが、実際は沢山の中の選択肢の中から、恋人と彼氏を選んだのだ。

……ぇ、めっちゃ、やりたいんですけど?

画面が暗くなり、暖炉の火がパチパチと跳ねる音と共にエースが映る。

小説を読んでいるようで、ブックカバーを付けている本をペラペラと捲っていく音が心地よく聞こえる。

時折、眠たそうに目を閉じて、椅子に頭を預けたりと自由に動いている。

エースをタップしたのか、ハート型の白い跡が付いて、 エースがこちらに気づくと本を閉じて棚に置いてから、会話が始まる。

ASMRらしく耳元で聞こえる声は、完全に恋人に話すように甘ったるい可愛らしい声で、より愛おしくなる。

『おかえり、疲れた?……んふ、今日は一段と疲れてそう……あれ?違った?』

エースがこちらを心配そうに見て、次の回答を待っている。

これ作るのにどれくらいかかったんだろう……。一年も経ってないのに……不思議だな(※ここは捻れた異世界なので時間は関係なし)

二つの選択肢が出てくる。

【Yes】or【No】


【Yes】(あってるよ)を選択すると……

『ふはっ、やぁっぱり!……俺って恋人のこと何でも分かっちゃうからさぁ』

調子に乗ったエースはニッコリ笑った後に、こちらを上目遣いで見ながら、肘掛けにもたれて嬉しそうに話す。

ここで動画主、監督生は選択肢を戻って……

【No】(え?……元気だけど?)を選択する。

うん、何でそんな言い方にした、!?

『……ぇ、マジ?……そっかぁ、良かった!俺の彼氏くんが疲れてるかと思ったのに……心配して損したわw』

意気揚々と話す、 余りにも自然なエースに、もう付き合ってんじゃない?と幻覚を見始めたが 、設定では付き合ってんだと思い直した(?)。

エースはじっとこっちを観察した後に、いきなり立ち上がって何処かに行ってしまう。

暗転して暗い画面に

【注意】※飲む音が流れます…と表示され、エースが先程の暖炉の前に映る。

『はい、これ。……ココア、最近ちょっと寒くなったからさぁ』

ココアを片手にニコニコと笑ってるのを見て、心が浄化されると共に本当にコイツが、あの動画達のヴィランなのか同一人物なのか疑いたくなった。

自分視点の主人公がココアを飲んでいる間、エースは、何処からか持ってきたノートに何かを書き込んでいる。

鉛筆の擦れた音……文字を書く音が、鮮明に流れ込んできて、癒されると共に何を書いているのか気になってくる。

エースをタップすると……何処かの小エビのように、ビクッと反応してこちらを見た後に、恥ずかしそうに顔を赤くしながら、ノートの文字を見せてくれる。

「おやおや、随分と可愛らしいですね」

「あ”?……俺以外にこんなの見せてんじゃねぇよ」

「別に貴方達のじゃないでしょう?……というか自室に戻りなさいよ!」

文字がキラキラと光って、分かりやすく文字が表示される。

[ぎゅぅしてあげるから、構って?]

これには可愛すぎて悶えたり、エースを呼びつけたりと視聴者は騒がしい反応を見せた。

因みにエースは自室に居たけど、連れ出されて寮長の部屋で、(保護者 兼 視聴者 兼自称恋人)に構われて顔を手で覆って、真っ赤になっていた。

【Yes】or【No】が表示される。

【Yes】(いいよ、おいで)を選択

『ほんと?……ぎゅー……んへっずっと待ってた、寂しかったんよ、?』

ふわふわした話し方で笑いながら話す彼に、心を奪われた人は、彼の情報を掴もうと躍起になっている。

エースの担任は職員室にも関わらず、叫んで悶えてやろうかと考えている。

……疲れてるんだね。

【No】(スイーツを買って来たんだ)を選択

『……うん、そっか。食べる?食器用意するから、ここで待ってて、!』

若干寂しそうだけど、スイーツには嬉しそうに用意を始める。

視聴者はYesの後に、Noを見せるの止めて欲しいと罪悪感が芽生えるが、一部の視聴者からはかなり好評だった。

次のシーンでは、スイーツを嗜む様子が見れるのだが、エースはこちらを気にした様子でチラチラと見ている。

「?……どうしたんだい?」

「いや、これ全部あの演技ですから、セリフありますし、俺に聞かないでください」

「でも君が演技をしたのだろう?」

「はぁ、ほんと、マジで恥ずい//」

「妬けるなぁ、俺のとどっちが美味しかった?」

「ぇ、先輩のですけど?」

「当たり前だよ、トレイのケーキは絶品だからね。」

「トレイ君のスイーツは映えるし良いよね!」

途中で食べる手を止めると、主人公がエースの口元を軽く撫でる仕草をする。

エースが不思議そうに付いてた?と聞くと、選択肢が現れる。

【Yes】(付いてたよ)を選択

『マジ、?…はっず//……誰にも言わんでね?二人だけの秘密♡』

照れたような表情から一変して、小悪魔な表情を見せるのが、エースの性格が見え隠れした雰囲気をより一層際立たせている。

【No】(触りたかっただけ)を選択

『……っ、何それ。……俺のことめっちゃ好きじゃん、w ……勿論俺も好きだよ~?』

これ……エースよく言うよな…と監督生は撮影プレイしながら思う。

冗談でそういうこと言うから、ガチ恋製造機になるんだよ、と呟く。 (ちゃんと編集によって消された)

暗転して、食べ終わったのかエースはソファでくつろいでいる様子だ。

ここからどうするのかとイデアは考えるが、その時……選択肢が現れた。

何をして欲しい?「 」

……そう、また選択肢が大量にあるヤツだ。選択肢の中には……手品、勉強、ダンス、料理、裁縫、ゲーム、歌、パズル、ピアノ、楽器、絵、演技、散歩、マッサージ……等々好奇心がそそられる選択肢が用意されている。

「……おい、ラギー」

「監督生君売ってくれますかね……とりあえず確認だけしとくッス」

「手間掛かってんな……これ商品になるのか?」

当たったのは……「 」

【Yes】or【No】


画面に”続きは実際に購入してみて下さい。因みにナイトレイブン学園外の方は申し訳ないのですがお断りさせて頂きます。”と表示される。

これには、歓喜した者と絶望、キレ散らかす者が綺麗に別れた。

ここからは次々に短い映像が流れていく。

手品を見せて貰ったり、ゲームをしたりと充実した遊びに、完全に目が覚めてしまう。

音は全部ASMR用になっていて、画面を見なければしっかり眠れるようになっている。

エースが飲んでいるグラスの氷がぶつかる音と、仕事か勉強中のキーボードの音が軽く鳴って、真剣な横顔と共に癒しの空間になっているのを観て、財布を取り出した第二猛者達も居られる。

次のシーンではメイクをしているのか、鏡を見ながら試行錯誤した後に、選択肢が映し出され口紅やリップを選べるようだ。

………ボーテ!!…良い値で買おう。

暗転して……”女性の方も男性の方も是非楽しんで下さい。……因みに、恋愛シュミレーションでもありますが、育成ゲームにもなりますよ”と記載され、彼の寮長は決断を下した。

別のシーンに変わり、ベッドでくつろぎながら頭を撫でられて、呼吸音がふんわり聞こえる。

『……早く起きて遊んでよ……寂しいじゃん』

エースの特別ボイスが流れて、画面が終了する。 ここからは、育成ゲームについての解説のようだ。

“彼にはちゃんと感情がありますし、苦手な科目や得意なこともありますので、伸び悩んだり逃げ出したり何かもします。

でも、貴方の言うことはちゃんと聞いてくれるので、彼を大切に、是非とも貴方だけのエース君を育ててあげて下さい。”と書かれて残りはボイス無しの字幕と映像だけが流れる。


ミニキャラのようになっている彼を起こすと、元に戻って眠そうに挨拶したり、 エースのスートを塗るミニゲームや、朝ごはんを食べている途中に、監督生達に似た人物が訪ねてきて、一緒に食べたり……

放課後居残りの時間にこちらに向かってかまちょしてきたり、寄り道をしたのか色んな場所を歩いてみたり……

字幕が出てきて、声無しで『あそこに友達が居るみたい……行く?』と聞かれる。

全部ボイス無しなのは、買った人だけが楽しめる特別限定ボイスなのだろう。

(行きたくない)を選択

『だよねぇ、俺と居るもんね?……良かった……別に寂しいとかじゃねぇよ?』

『じゃあ、買い物でもする?……二人っきりで遊ぼうぜ、何でも良いよ、あんたとなら』


(行くを選択)

『オッケー……おーーい!!……あ、気付いた。じゃ、俺先に行くわ』

『んぇ?……だって付き合ってるの二人だけの秘密……でしょ、?』

主人公と二人が会話を終わらせてエペルと監督生が話し始めると、エースがムスッとした顔で服の裾を引っ張る。

オンボロ寮に戻ると、貰ったとだけ言ってひんやりスイーツを出してくれる。

『ん、?オンボロ寮生だって?……別に……どこに転寮しても良いんだけどね…』

『転寮するとしたら待っててくれる?……って…あー、いや…何でもない。』


「エース、?」

「いや、だからセリフだって……」

「…転寮なんてしてごらん?首を刎ねてしまうよ!」

「はぁぁぁ……はぁい、寮長」

映像は進み……

(嫉妬した?)を選択

『……は?してねぇし、てかあの距離は普通に…って…………、ごめん……やっぱいい』

(何かあったの?)を選択

『……んーん、何もない。それよりさ、今度はいつ泊まってくれる?』

(可愛いね)を選択

『可愛いってんなら、もっと構えよ、バカ』

(好き)を選択

『……は?……あ、そう……///……へぇ、ありがと…っだぁぁ!こういうの恥ずいんだわ!』

(なでなで)を選択

『……んぇ、何?……子供扱いすんなよ……。ぇ、何で止めんの?』

(眠くなってきた…ベッド行こ?)を選択

『…、?そう?…………っ、えっち!……ん?違う!?……マジで眠かったの?……もぉぉぉっ……///、やだっ』

夜ご飯を食べるときは、マブも一緒なほのぼのした様子で、完全癒し&睡眠用ゲームらしい。

因みにちゃんと睡眠サポートしてくれるので、時間になったら知らせてくれるよ。

(お風呂入ろ?)を選択

『……ん、いいよ、今日はとっておきの入浴剤使おっかなぁ……あ、こっち向いて?……ちゅぅ……えへへっ、お風呂上がったらアイス食べる?』

お風呂を上がったらエースが座って待っていて、スキンケアをしてくれるらしい。

短い音の中でもかなり良い音で、ハマりそうな人がちらほら。

【Yes】(食べる)を選択

『んふ、好きなの選んでいいから早く入ろ?……あ、そん中に俺も入れてね?選んで良いから♡』

【No】(食べない)を選択

『……そ?、じゃぁ………………って、あっぶねぇ!流されるとこだった……さては完全、策士だろ?……はいはい、じゃ、早く入ろ?』

暗転して、歯磨きしている所や些細な日常の喧嘩等、本当に過ごしている感覚になれるように作り込まれている。

寝る時はナチュラル添い寝で、

『一緒に寝よ?』

【Yes】(あっちで寝たら?)を選択

『……やだ、寂しいもん。……何か、今日ちょっと冷たい。いじわるしないでよ』

※(冷たいのを二つ選択した場合)

『……んーん、寂しいもん。……俺の彼氏くんは恋人が寂しくて泣いてても放っておけるわけ?』

※(名前か彼氏か彼女……選択できるよ)

(おやすみ)を選択

『……ん、寝るの?……ぎゅぅぅ~……今日は何か甘えん坊で……ごめん。明日は……もっと……うまく……』

そのまま寝落ちする映像と共に、画面が切り替わる。

asmr × 恋愛シュミレーションゲーム × 育成ゲーム

~エース編~

“広告みたいになってしまってすみません。こちらのゲームは一部の一年生~二年生が作った物なので、少々至らない点があるかもしれませんが、その時は是非アドバイスをコメントして下さい。よろしくお願いします。”

という字幕を最後に完全に動画が終了した。





書きたくなって衝動で描きました。

なので途中で行き詰まってしまい、投稿が遅くなりました、すみません。

ここまで長かったと思いますが、読んでくださりありがとうございました。


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