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白山小梅
白山小梅
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そんなあたしたちの横で廣瀬さんがすかさず、「ここにも良いお肉が転がってますよ〜お嬢さんがたー」と、ごろんと寝転んだ。いや、この人お酒飲んでないよね?
当の芽依は知り合いと思いたくないのか、視界に入れようともしていない。
「ねえ、男をお肉に例えちゃお行儀悪いですわよ、芽依ちゃん?」
「あらやだ。でも、承認欲求を満たすために彼氏を作るほとちゃんもお行儀は良くないとおもうわよ?」
「ほんとーですわね。てことで、サーブしてきまあす。あ、なんか踏んだ。ごめんなさあい、廣瀬さん」
「ああ!もっと踏んで!」
「きしょい!!」
兎にも角にも、あたしは芽依の誘いに乗って、久しぶりの合コンに参加することにした。はやまったかな?と若干思いつつ、あたしの座右の銘は” なるようになる “なので、良しとしよう。
……そう、あの日の私は、どうかしていた。
そうだと思いたい。否、そうだと信じたい。
PM6:00
定刻ピッタリに集まった今日の合コンメンバー(女子)
は、可愛い、美人、綺麗めボーイッシュとそれぞれ違っているので、男の子側が超絶喜ぶのは目に見えていた。
芽依と同じ高校出身のユカちゃんと、その友達のリサちゃん。類友っていうのか、二人とも、芽依に似てコミュ力高めだ。直前にLINEグループに入れてもらって会話だけならば何度か交わしたので、初めましてな気がしない。
なにより、彼女たちは飛び入り参加のあたしをすぐに受け入れてくれた。人見知りのあたしも、ずいぶんちょろい。
今日の合コンは全員が同い年で揃ったらしい。それから、かなり期待してね(ハート)って、芽依は謎に自信たっぷりだった。
良い人に出会えれば良いなぁ〜!
脳内満開のお花畑のあたしは、呑気に考えていた。
PM6:15
「芽依ちゃ〜ん、おまたせ〜」
少しのトラブルがあったらしい、遅刻してきた男子たち。しかし、男子がわもオシャレで清潔感がある人達で、何より、宣言通りにみんなカッコイイ子ばかりだったから、女子は簡単にテンションが上がった。
ただ。
「あれ?もう一人は?」
男子側ももう一人揃えるって聞いていたのに、何度数えても三人しか居ない。こちらの幹事である芽依が言うと、男子の幹事である長谷川くんがこう応えた。
「ん。ちょっと遅れるらしいから、先に飲んでてって言われた。先入ろ」
「入ろー。でもさ?後から来る人ってハードル高まるよね〜」
「え、まじか。実はと言うと、《《あいつ》》に全員持ってかれそーだから、遅れて来いって言った」
「いやあのね?それ完全に裏目に出てること気付こっか」
男子達の思惑を小耳に挟みつつ、居酒屋の個室に入った。長谷川くんの口ぶりからして、合コン慣れしてないのかなって思ったけれど、個室に通される時、さりげなくレディファーストをしてくれて、場馴れした雰囲気を肌で感じた。