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※ウィンブレのうめひいです
※下手くそだと思います
※文才・語彙力ないです
※誤字や脱字あると思います
※地雷・解釈違いはUターン推奨
以上がオーケーの方はお進みください
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俺には誰にも言っていないが苦手なものがある
それは過去を思い出すし、恐怖としか思えなかった
みんなは当たり前のように笑顔でいられるのに俺は…笑えない
だから……『写真』が嫌いだ
松本「なぁ、皆で写真撮ろうぜ!」
柳田「そういや…最近撮ってなかったな…」
松本が急に発した言葉に俺は肩を震わせた
何も悪気ない言葉なのに胸の中で嫌な感情がうごめいてるのがわかった
クラスメイトたちはほぼ賛同していたが俺は素直に頷けなかった
本当のことを言えばきっとみんなはわかってくれる
だけどそうしたら皆に気を遣わせるから言えないでいた
梅宮「柊」
柊「…??」
梅宮「顔色悪いぞ…保健室いくか?」
柊「……コクッ」
シャッターを切る音が聞こえなくなるならどこでもよかった
その時だけは梅宮に甘えて保健室にいくことにした
保健室につくと梅宮は俺をベッドに座るように促してきた
梅宮「なんか飲み物買ってこようか?」
柊「…いらない」
梅宮「俺も飲みたいからそのついでだよ」
柊「……今は何も飲みたくない…気分悪いし」
梅宮「じゃあ水買ってくるから、飲みたいときに飲めばいいだろ?」
そう言って飲み物を買いに外に出た
あーやってすぐに人の変化に気づける梅宮にならこのことを話せるだろうか…
笑ったり…態度を変えることなく…真剣に聞いてくれる気がする
梅宮「柊?」
柊「あ、あぁ…」
梅宮「何度か声かけたんだけど…」
柊「ごめん…考え事してた」
梅宮「ねぇ…何があったか話してくれない?解決できるかはわからないけど…話したら守ってあげることはできる」
柊「笑ったり…態度を変えたりしない?」
梅宮「うん、しないよ…だからゆっくりでいいから話してみな?どれだけ時間掛かってもいいし…ちゃんとに聞くから、な?」
柊「途中でつっかえるかもしれないけどいい?」
梅宮「おう、ちゃんとに最後まで全部聞くから…話したくないことは言わなくていいからな?」
柊「………俺は…写真が苦手なんだ……いつからかわからないけど…多分きっかけは…中学2年の夏の終わりにまで遡ると思う」
それは中学2年の多分夏頃のこと
当時は皆で写真を撮るのがブームというか何故か流行っていた気がする
俺も仲間と写真を撮っていたし、怖いと思うこともなかった
むしろ楽しくて進んで撮りにいってたと思う
いつからシャッター音に恐怖を感じるようになったのだろう…
「なぁ、柊」
柊「ん?」
「今度さいつものメンバーで山行かない?」
柊「山って…また急だな……でもなんで?秋とかじゃないから景色も普通だと思うけど…」
「それがさ眺めがいいところがあるんだって!よかったらそこで皆で撮ろうぜ!」
柊「なるほどな…行くか」
「あとで集合場所教えるから遅れるな…って柊なら遅れないか!」
笑いながらソイツは手を振って俺から離れていった
山なんかで写真を撮るのは初めてで少し楽しみでもあった
そして送られてきた日程の日付は夏休み中だった
どうやらその日しか全員の都合が合わないらしい
自分もその日は何もないから了承した
そして写真を撮る日ーー
柊「けっこう登るんだな」
「でも景色はすごい綺麗なんだって!」
柊「これだけ苦労したんだから…それで景色が残念とか笑えないからな?」
「大丈夫大丈夫、皆が絶景って言ってたから!」
そしてついたのは林を抜けたところでそこだけ開けていて確かに綺麗な景色だった
これなら人気なのも納得だ…
ここで写真を撮ったら絶対にいい思い出になるな、と思った矢先ーー
ドンッ(誰かに押される
柊「……ッ?」
気がついたときにはもう落ちはじめていた
そしてわかったんだ
俺は騙されて突き落とされたんだって…
話題ほしさに俺が落ちるところをカメラに納めアイツらは帰っていった
そのあとのことはよく覚えてない
しばらくは松葉杖で生活していて俺が自分であそこから落ちたということになっていた
自分が怪我をした原因が写真だったから今も怖いのかもしれない
柊「そんなことがあったからシャッターの音聞くと怖くなる」
梅宮「そっか…誰にも言えないで辛かったな…」
優しく頭を撫でられ俺は梅宮に泣きついた
急に心が軽くなったのと梅宮にちゃんと受け止めてもらえた温かさに涙が止まらなかった
梅宮はなにも言わずに俺が泣き止むまで背中を撫でてくれていた
なにも言わないで側にいてくれるその優しさが何よりもの救いだった
クラスメイトが何人か来たらしいが俺が泣いてることの珍しさもありなにも言わないでそっとしておいてくれたらしい
どれくらい泣いたかわからないが泣き止む頃には目が赤くなってしまっていた
梅宮「ひどい顔だな」
柊「久々に泣いたから仕方ないだろ」
梅宮「でも意外なものが苦手だったんだな」
柊「俺だって人間だから…苦手なものくらいある」
梅宮「柊、提案なんだけど…克服しないか?」
梅宮は今はシャッター音を消して写真を撮れるものや音を変えられるものもあると教えてくれた
まずはそれで慣れてから少しずつシャッター音に慣れていこうと提案してくれた
柊「ありがとう、色々と提案してくれて…」
梅宮「好きなやつのためならいくらだって力を貸すよ」
柊「…好きって…俺が?」
梅宮「うん、恋人となら写真とりたいじゃん?」
そう言って俺のおでこにそっとキスをしてきた
少しくすぐったくて思わず笑ってしまった
カメラへの恐怖が完全に拭えたわけではない
でも梅宮と一緒なら乗り越えていける気がする
その音が苦手な理由 END