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「お前はこれから長い間、この呪いに蝕まれ、いずれ死に至るだろう」

目の前にいる黒いフードを被った女は、そう言ってケラケラと楽しそうに笑う。

掴まれた手首が痛い。

すると、私の片方の手の甲に、花開くように赤い痣ができた。真っ赤な薔薇のような痣。

それはとてつもない痛みを伴い、私を襲う。

「……っ……」

思わず声のない悲鳴をあげる私に、女はまた嗤い、私の手首を離した。

「時が満ちたらまた来る。その時まで待っておれ」

女はそう言うと、バルコニーから去っていく。

私は手の甲をもう片方の手で包む。

甲が、焼けているようにジクジクと痛い。

今まで感じたことのない痛みだ。

あまりの痛さに、目から雫が零れる。

私は夜闇の中、ひとりで静かに泣いた。

炎の貴公子と海姫

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