え? 何故メラが俯いて黙り込んでいるかって?
それは……
メラ「(クッソ、アゲハの匂いがし過ぎて楽しめねぇぇぇぇ)」←
と、只管顔を赤くし、只管心の中で発狂しているからである←
薄暗いトンネルの中を、緩いカーブや急なカーブを通り、漸くトンネルを抜けた
その頃には5人はびしょ濡れ
ジンペイ「イエーイ!」
コマ「ウンチになった気分だよ……」
アゲハ「うぇぇ…全身ビショビショ……。!…あれは…?」
アゲハの声に他の4人も前方を見やる
見ると、なんか未来感の漂った建物が建ち並んでいた
執事「あちらは、花子様が近未来のトイレをイメージしてプロデュースしたゾーンでございます」
すると、頭上が何かを通り過ぎる
執事「あれは、『トランスフォーム便器』。『便器ドローン』。『ワープしてくる便器』」
様々な未来感漂う機械を見て、ジンペイは目を輝かせる
ジンペイ「近未来…!」
ジンペイは銃の弾丸をイナバウアーで避けるシーンを想像する
アゲハ「確かに近未来かもしれないけど…;」
アゲハはジト目でジンペイの妄想を見る
執事「それでは、続いての『ゾーン』へ、スプラ~ッシュ!」
そういうと、再びレバーを下げてトイレのトンネルに突っ込んだ
「「「「ああぁぁぁ!!!」」」」
そして再び発狂する4人←
トンネルの中には、金ピカ黄金のトイレや、表面にお札が貼られたトイレなど、
高級感溢れるトイレが様々。
そして、トイレが宙に浮き、便器から煌びやかな光が放たれたゾーンまで辿り着いた
ジンペイ「すっげぇー!!何だ、ここ!?///」
ジンペイは興奮して頭上を見回す
執事「此方は、花子様プロデュースの『バブリーの時代』を引き起こさせる、『バブルトイレ』です」
ジンペイ「何、バブル!?泡でお尻を洗ってくれるのか!?」
ジンペイは後方に座ってるフブキに向けてプリプリとお尻を突き出す←
アゲハ「そういう事じゃないよ!;」
フブキ「ケツをこっちに向けるな」
フブキはめっちゃ低い声でジンペイにチョップを食らわした
ジンペイ「いでぇぇ―――ッ!!!」←
執事「間もなく、花子様の住まわれる『モラシタ・ラ・ダメリア』城が見えてきます」
トイレットコースターはトンネルを潜り抜け、山と山の谷間を抜けると、
遊園地の様なアトラクションが沢山ある大きな広場までやって来た
フブキ「こんなに広かったのね」
ジンペイ「あれが、花子さんの住む城か!」
ジンペイはたん瘤の出来た頭を押さえながら、一際目立つ大きな城を見やる
アゲハ「城下町みたいなものも見えるけど…誰か住んでるのかな…?…!…」
その時、チラホラと見える人混みの中に、見覚えのある特徴的な髪型をした後ろ姿が見える
アゲハは目を凝らしてそれが誰かよく見ようとしたが、その前に、茂みに隠れて見えなくなってしまった
アゲハ「……(マタロウ君…?)」
執事「それでは、皆様。コースターの終点、『モラシタ・ラ・ダメリア』城へ」