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幻覚を見ているルドと頭痛が酷くなっていくラムレザル。
またも攻撃をしてこようとするデルモンに気が付いたラムレザルは無理矢理身体を動かした。
「ボサっとすんな!ルド!!」
「ラム!」
「全員気ぃ引き締めろ!今のアイツは敵だ!こっちの声は何も届いちゃいねぇ!!」
ルドを遠くに放り投げラムレザルは武器を構えた。
「わしの “水やり” を避けるんじゃない」
「壁が一撃か…こりゃすげえ。なぁ、デルモンの人器は “対象の水分操作” …だったか?」
「うん。下手こいたら水分過多で破裂するよ風船みたいに」
「死因が水分過多で破裂は嫌だな…てことはエンジンは後ろから水やりされたんだろうな」
「あんなド派手な見た目で俺らはともかくエンジンにも気付かれずにどうやって…」
「用途によって変えるだろ。”ノズル”」
「エンジンの時はサイレントノズル使ってことか」
「普通に人に向けて使うもんじゃねえけどな。よし、なら手っ取り早くケリつけるか」
「ラム?何する気」
「こいつを止める。サポート頼むリヨウ」
「え、わたし?」
「デルモンの妙な動作、虚ろな目。アモが言った “二人のファン” …誰にも背中を預けられないのが今の現状だ」
「それとわたしがどうやってくっ付くのさ」
「もし、お前がファンのひとりなら、ワタシが潰す。エンジンが動けない中、全員制圧できるのがワタシしかいない。逆も然りでワタシがそうなった場合何を捨ててもワタシを止めろ」
二人のファン、残りのメンバーの中にデルモンと同じく操られている者がいる。
見極めるのもめんどいのでラムレザルは自身に武器を向けた者を操られているやつと認識することにした。
「脳筋の考え方!!」
「それしかな「ラム、リヨウ前見ろ!」
「《水圧調整 “ 強 ” 》」
デルモンの持つ人器から食らったらひとたまりもないであろう水分が放出されラムレザルとリヨウ目掛けて飛んできた。
リヨウを庇うように前に出たラムレザルはその水を受け止めようとしたが水圧に負け壁際まで吹っ飛ばされた
「ラムさん!」
駆け寄ると意外にもピンピンしたように見えたが立とうとしてはコケてを繰り返していた。
「ラムさん無理に動いたらダメ!大人しくして!!」
「(視界が霞む…手足も上手く動かせねぇ…)」
そのまま前のめりに倒れたラムレザル。
「脳震盪を起こした…ラムはしばらく動けない。俺らでどうにかするしかないね」
「おいおい…ルドもなんか変やぞ…」
ルドの異変にタムジーが動けないでいるとアモはくすくすと笑いだした。
「ねぇ、”思い出” ってどうやって出来ると思う?見たもの、聞いた音、一緒に過ごした人…色んな出来事が思い出に変わる。でもアモはニオイだと思うの…そこのおねえさんと男の子はどんな思い出を見るのかな?」