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お話の都合上、あき視点です、ごめんなさいm(_ _)m
絶対次はけち視点で書きます!
その日、俺は少しだけ違和感を覚えていた。
誰も、探るような目を向けてこない。
「大丈夫?」も聞かれない。
距離も、必要以上に詰めてこない。
――なのに。
全員が、同じテンポで一緒にいる。
企画会議中もそうだった。
【ちぐ】「ここさ、あっきぃどうする?」
俺に振られた。
でも、急かされてない。
【ちぐ】「もし決まってないなら、後ででいいよ」
【あと】「今日は聞く側でもいいしな」
“期待”はある。
でも、結果を要求してない。
俺は少し戸惑いながら言った。
【あき】「……じゃあ、後で」
【ちぐ】「おっけー!」
それだけ。
誰も残念そうな顔をしない。
誰も代わりに埋めようとしない。
(空白が、許されてる)
実写撮影中。
俺が言葉に詰まった瞬間、
誰もすぐに助けに入らなかった。
――放置じゃない。
待ってる。
数秒後、俺はぽつりと呟いた。
【あき】「……今の、ちょっと考えさせて」
【まぜ】「いいよ」
【けち】「全然待つよ!!」
【ぷり】「編集者さん、いい感じに繋げてください」
そのまま、時間が流れる。
成立している。
誰も困ってない。
(俺が急がなくても、壊れない)
【全員】「おつアンプ〜!!」
撮影が終わった後。
まぜちが聞いてきた。
【まぜ】「今日、どうだった?」
「楽しかった?」
「しんどかった?」
二択じゃない。
正解もない。
俺は少し考えてから答えた。
【あき】「……普通に、居れた」
その言葉に、誰も盛り上がらない。
でも、全員が静かに頷いた気がする。
ぷーのすけが言った。
【ぷり】「それでいい」
「“戻った”とか言わなくていい」
「今日も一緒にやった」
「それだけ」
帰り支度。
誰も引き止めない。
誰も先に行かない。
自然と、横並び。
俺はみんなに聞いてみた。
【あき】「……もしさ」
「また閉じたら、どうする?」
即答は、なかった。
少し考えてから、ちぐちゃんが言う。
【ちぐ】「閉じたままでも、予定は変えない」
「一緒に来る前提で組むよ」
【あと】「話さなくても、枠は空けとく」
「戻る場所は動かさないよ」
【ぷり】「いなくなる前提で動かない」
「それだけ」
俺は、動きが止まった。
【あき】「……それ」
「逃げられなくない?」
まぜちが、静かに言う。
【まぜ】「逃げ道はあるぞ」
「居続けるっていう」
俺は、思わず笑ってしまった。
【あき】「…ww…ずるいなぁw」
でもその声は、
閉じてた時の平坦さじゃなかったと思う。
その夜。
俺は、グループLINEに一言だけ送った。
【あき】『今日は、ありがとう』
すぐに返事が来る。
【ちぐ】『こちらこそ!』
【けち】『また明日!』
大げさじゃない。
感動的でもない。
でもそれは、
**失わない前提で積み重ねられる“普通”**だった。
AMPTAKは、
俺を引き戻そうとしなかった。
代わりに、
いなくならない未来を、先に使った。
そしてそれが、
一番強い救い方だった。