よく晴れた空、春の空気が香る
そよ風も吹き、いい天気だと眺めているこの可愛らしい男の子の名前は涼風 ゆずき(すずかぜ ゆずき)
ちょっと女の子ぽい名前だけど気に入ってる
パン屋の一人息子で、今日は家のお手伝い!
開店準備をするためにお店のシャッターを開けて外を眺めていたところだ
自分の家のパン屋は、街角にあるそこそこ人気店
行列ができるお店では無いけど、パンも夕方には売れているし、生活もできている
でも、最近あまりお客さんが来なくて、パンが売れ残ってしまうことが多い
どうしちゃったんだろ…。
僕が考えていると奥からお父さんの声がした「おぉーい!パン焼きあがったぞ~」
あっ!並べなくちゃ
お店にパンを並べたり、袋やパンを乗せるトレーの確認などをした
完璧にしたところで2人の方が来店してくださった
朝なのに計10人の方しか来店されず、パンは、結構売れ残ってしまった
そろそろ学校に行かないといけない時間なので、お父さんからお駄賃500円もらって家を出た
学校を歩く道のりで500円をうきうきしながら見る
ん~この500円何に使おうかな
貯めて最新のゲーム機を買うか、お菓子を買うか、迷っちゃうなぁ~
なんてことを考えていると学校に着き、門をくぐって教室に入った
辺りを見渡す。まだ、見慣れない
なぜなら、ここに入学して2週間ほどしか経っていないからだ
2週間の間にみんなイツメンが決まっちゃってるみたいだし…。
僕は1人しかまだ、友達になっていない
はぁ~、気分が晴れない
などと考えているとぽんっと肩を叩かれた
ん?と思い、振り返るとさっき言ってた新しく出来た友達、陽斗がいた
「おはよ」と元気に言ってくる
「うん!おはよ」と僕も返す
優斗は席が隣同士で仲良くなった
そして、2人で席に座り話す
「今日の部活まじキツい」
「あっ、そうだったの?」
「おん、50m20本」
2、20本!?僕だったら4本ぐらいで死んでる
そんな、ゆずきも実は運動部
テニスをやっている
だが、テニス部は朝練がない。それに、同好会みたいになっている
楽しくやろう!という部活の精神だ
「優斗、大変だったんだね」
「だろ?マジで疲れた」と手で扇ぎながら言う
そんなこんなで、クラスの子達も集まってきて、ホームルームが始まった
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