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卵焼き店も大繁盛し、隣街や隣国からもお客様が見える様になった。
私とゼルゼディス様は卵焼き店の従業員を増やし、交代で卵焼き店に入って勤務した。
2人でゆっくりする時間は、週末にしか無くなってしまったが、それも仕方ないのかもしれない。
少しの寂しさをおぼえながらも、その日も私は卵焼き店に向かった。
しかし、先の道を阻む、2人の影があった。
あれは…
あの赤毛の髪は…
アリア!?
「お久しぶりですわ。
お姉様。」
アリアは歪んだ笑みでそう言った。
しばらく見ない間にアリアの人相はすっかり変わっていた。
私は何となく危険を察知したけれど、走って帰るには屋敷は遠かった。
多分、アリアの背後の男に追いつかれてしまうだろう。
「何の用かしら?」
私は冷静を装いそう言った。
「何の用ですって?
もちろん、お姉様にお会いしたかったからに決まってますわ。
殺したい程ねぇ!」
アリアの声は恐ろしい程低く、私は流石に不味いと思った。
逃げようとすると、やはりアリアの側に居た男が私を捕らえた。
「アリア!
私が何をしたというの!?
逆恨みよ!」
私はジタバタしながらそう言った。
「何をした…?
お前の存在自体が邪魔なんだよ!」
そう聞こえた瞬間に私は男の魔術のようなものによって気絶させられた。
♦︎
気がつくと、古びた空き家に居た。
私は柱にロープでくくりつけられており、身動きが取れない。
ここは…
確か領地の端の方の…?
私は朧げな記憶を頼りに考えた。
「あら、お目覚めね。」
アリアが歪んでしまった顔で言う。
「…私をどうするつもりなの?」
私はアリアを睨みつけそう言った。
「さぁ?
どうしようかしら…?」
「さっさと殺そうぜ、アリア。」
「まだダメよ、ライラン。
ゼルゼディスの奴の目の前で八つ裂きにするんだから。」
アリアは言った。
アリアにまとわりつくその男はライランと言うらしい。
どうしよう…
アリアは本気だわ…
私は…
ここで死ぬのかしら…?
喉の奥が熱くなったけど、私は泣かなかった。
アリアに弱みなど見せない。
そう心に誓った。
そして、やはりあの人の顔が頭に浮かんだ。
ゼルゼディス様!
助けて!
「まぁ、でもこの女も中々の上玉のようだな。
アリア少し遊んでもいいか?」
「もちろんよ、ライラン!
お好きにどうぞ。」
アリアは歪んだ顔をさらに歪めてそう言った。
嫌っ…!
ゼルゼディス様…!
私は恐怖でカタカタと震えだした。
「カマトト女は大変ねぇ?
それくらいで震えちゃって。
私はね、アンタがのうのうと暮らしてる間に知らない男達に汚され続けたのよ!
思い知るが良いわ!」
アリアは言った。
もう、ダメだわ…