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「レベル上げは順調かの?」
クレアがワープしてくる
「一応はな」
魔獣の爪と牙を見せる
「ほうほう、順調そうで何よりじゃ」
「それよりクレア、さっき遠隔で林檎を渡してきたか?」
「リンゴ?なんじゃそれは」
やはりクレアでは無いようだ
しかし、アデスと言いクレアと言い
林檎を知らないのか?
俺はクレアに食べかけの林檎を見せる
「これは…」
クレアの目が俺のスキルを見た時のように怪しく光る
「これは、この世界には存在しない果実じゃ。実滅したわけでも無い、完全に存在しない実じゃ」
「僕も思ってはいたんだけど、クレアが言うなら本当なんだね」
「え?は?」
訳がわからないんだが?
ついていけてないのは俺だけ?
林檎が存在しないなんて
俺の腰ほども無い背丈の子供だって知ってるはずだぞ?
「アスマお前、これをどうやって出したのじゃ」
「あーなんか、魂の力で…?」
「魂の力…魂の…」
クレアが何か考え始める
「ご主人君、面白いねぇ。やっぱりご主人君のもとに来てよかったよ」
うーん
すごく嬉しい言葉なのだが
状況が状況故に喜べない
「ああ、そうか」
今はこれしか返せない
許せよアデス
「ふむ、まぁ良い。お前にはこれを届けに来たのじゃ」
渡されたのはHP回復薬とMP回復薬
それと昼食だった
しかし、朝食も食べていないし、あれほど動いたのに
不思議と腹は減っていない
「本当は、食事など不要なのじゃが、方針でそうなってての。これでも、シェフ達に作らせた良い品じゃ」
シェフか
俺も魔王として君臨する様になったら
使用人とかメイドとか雇ったりするのだろうか
「それじゃあの、何かあったらわっちを呼ぶのじゃ」
クレアは消えた
「昼食か、よし!食おう!」
かごを開けてみると
サンドウィッチやトーストが入っていた
ダンジョンの中では景観が悪いので
一旦外に出て
そこら辺にあった石を椅子代わりにして食べる
にしても、林檎を知らなかったりした辺り
この世界の食生活がどうなっているのか不安だったが
割と野菜とかの植生は一緒っぽいな
少し安心した
「このサンドウィッチ美味いな」
「そう?もっと甘いものが食べたいな〜、サンドウィッチって野菜入ってるし」
子供舌かよ
アデスって、結構高位の悪魔の割に精神年齢は低いよなぁ
「ん!このジャム美味し〜!」
アデスがジャムのみを丸ごと食っている
ジャムのみ…?
「って、おい!」
「何?ご主人君」
「ジャムって丸ごと食うものじゃ無いぞ」
「でも、美味しいし」
「美味しいからって問題じゃ無い!」
ジャムの瓶をアデスから剥ぎ取り
出来るだけ遠い場所に置く
残りがだいぶ少なくなったジャム
アイツは精神年齢が低いんじゃなく
完全に子供だ
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「うーむ、新参達の珍話が増えるばかりか…」
「この世に存在しない物を生み出したりして、大変よう」
「わっちもじゃ、これは早急に…」
「まぁまぁ、そんな焦らないでよ」
「しかし、天理が新参魔王を見ないことには何も始まらないでしょう」
「私も賛成〜、いつもよりも早めた方がいいよ」
「では、ワルプルギスの開催は一ヶ月後」
「解散!」
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最年長の名前を天理に変えました
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