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言葉の持つ力
私は目が見えない。
だから花も、動物も、綺麗な景色だって見たことがない。
私には弟がいて、
私が見た事のないようなものの話をしてくれる。
その話を聞くうちに、
「見てみたいなぁ」
と思うようになった。
そして私は目が見えるようになる手術をすることにした。
しかし、手術代は何十万もする。
もちろん私はそんな大金持っていない。
だから街中の人からもらってお金を貯めることにした。
私は目が見えないが文字は書ける。
だから私は紙に
『目が見えないので助けてください』
と書いた。
お金が貰えるまで待ち続けたが誰も金を渡すものはいなかった。
その時、ある女性が私の看板を見た。
私は何をしているのか分からなかった。
でも紙に何かを書くような音がした。
私は女性の靴を触って位置を確認した。
そして女性は紙に何かを書き終えると
直ぐに去っていった。
その瞬間、
私の目の前にお金が置かれる音がした。
そして次々と人が来て、
お金を置いていった。
音がしなくなった。
「なんだったんだ」
そう思った途端、
誰かがやってきた。
靴を触った時、あの時の女性だとすぐわかった。
私はこういった。
「あなたのおかげでたくさんのお金を頂けました」
「何をしたんですか?」
女性は
「違う意味で同じことを書いただけよ」
といった。
私はなんて書いてあるか分からないため、
女性がなんて書いたか教えてくれた。
『今日は素晴らしい日だね!だけど僕には見えないんだ。』
私は何度も何度も感謝し、
ついに手術を受けることが出来た。
今まで見えなかったものが見えて
感動のあまり涙を流してしまった。
今はその女性と親友になった。
私は彼女に
「あなたは私のヒーローだ」
そう伝えた。
本当にありがとう。