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ゆゆゆゆ
#Paycheck
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エリオットの襟元を掴んだまま。
距離は、もうほとんどない。
近い。
近すぎる。
なのに――
こいつは笑っている。
「これで終わり?」
軽い声。
でも、その目は違う。
まっすぐこっちを見てくる。
「我慢してるくせに」
その一言で。
頭の奥が、少しだけ揺れる。
……なんだそれ。
煽ってるのは分かる。
完全に。
いつも通りの、あいつのやり方。
でも。
それだけじゃない。
距離。
声の落とし方。
視線。
全部が妙に近い。
妙に、意識に残る。
「ほら」
さらに踏み込んでくる。
「続き、見せてよ」
――そこで、一瞬止まる。
掴んでいる襟元に、力が入る。
こいつ。
分かってやってるのか。
それとも。
無意識か。
どっちでもいい。
ただ。
今のは。
挑発だけじゃない。
誘ってる。
そう見える。
そう感じる。
頭が少しだけくらむ。
「……エリオット」
声が低くなる。
自分でも分かるくらい。
こいつは笑う。
「なに」
その余裕。
その顔。
その距離。
全部。
「……お前」
少しだけ顔を近づける。
ほとんど触れる距離。
「分かっててやってるだろ」
エリオットは少しだけ目を細める。
でも、否定しない。
むしろ。
楽しそうに笑う。
それで確信する。
――やってるな。
わざとだ。
その瞬間。
胸の奥がざわつく。
イラつくのに。
同時に、引き込まれる。
視線を外せない。
距離も離せない。
「……ほんとに」
小さく呟く。
「後悔するぞ」
エリオットは即答する。
「しない」
迷いがない。
だから。
余計に。
くらむ。