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「はぁ、疲れた」
次の日、登校すると待ってましたというように聞いてきた
「お疲れ様、で!どうだった?」
どうだったって聞かれてもだな
「別に、」
「何だよ、その反応逆に気になるんだけど」
結局あのあとなにも言えなかった
同情の言葉も
寄り添う言葉も
否定する言葉も
なにも出て来なかった
その日はいつもより勉強に集中出来なかった。
いやまぁ普段からあまり無いが
そんな俺を見て心配したのか茜が聞いて来た
「何だよ、元気無いな風邪か?」
本当にそうなら良かったがもちろんそんなこと無い
元気だ
「別に」
「ならあれか?」
とイタズラみたいな悪魔みたいな顔をして
とんでもない事を言いやがった
「恋か?」
「は?」
こいつなに言ってんだみたいな顔をする
「何だよそのこいつなに言ってんだみたいな顔は!」
悪いがその通りだと思っていた
「いや~それにしても葵もついに、か」
と、勝手に推察して勝手にしみじみしているこのアホには何を言っても伝わらないのだろう。
だが、勝手に進めているのには腹が立つ
「そんな訳あるか!」
「おっ!、照れてる照れてる」
イラつく
「で!誰だよ、教えろよ~」
と、ちゃかす様に聞いてくる
もちろん俺にはそんな自覚は無い
誰かを好きと思った事も無いし
何かに没頭したことも無い俺が?
と考えていた。
「…………何か言えよ」
と、心配そうに覗いてきた
こうなっているのはお前のせいだがな
などと思うと同時に聞いていた
「なぁ、恋ってなんだ?」
茜は「は?」という顔をしていた
「例えばそいつの事が頭から離れなかったり、そいつに会いたいとか思うこと?」
と、疑問系に投げ掛けてきた
だが、もし茜の言った事が本当に恋なら
俺は…
「こんなこと言わせたんだから居ないとか言うなよ」
「……いるな、なら」
「…………マジか、ついに、ついにか」
と茜は涙ぐむ様な演技をした
「お前は俺の親か何かか!」
「いや、嬉しいじゃん幼なじみとして
今まで誰かに興味をもったり俺以外に話しかけたり遊んだりしなかったあの葵が…」
俺の事を思ってくれるのは嬉しいが
とてつもなく腹が立つ
人の事をなんだと思っているんだ
という苛立ちがずっと続いた
「葵~今日の帰り本屋行かない?」
「何で、本屋?」
「今日、最新刊出るんだよ」
「まぁ、良いよ」
という会話をしていると突然呼び出しをくらった
「葵、お前何かしたのか?」
「何だろうな」
まぁ何となく分かっていた呼ばれた理由何て
「何ですか?」
「悪いが今日も頼めるか」
と、言いながらプリントを差し出してきた
また、あいつに会うのかという
少しの不安と
本の少し嬉しさが合った
「はぁ、分かりましたよ」
教室に戻ると茜がスマホを見て待っていた
「待たせたな」
「お帰り~、またあの話か?」
「あぁ」
「ふ~ん、なら行くか」
「あぁ」
本屋が終わったら行けば良いかと思ってたのに
「何で病院?」
「いやだって気になるじゃん、葵の初恋相手」
「は?」
「いや言ってたじゃん」
「言ったが連だとは言って無いだろ」
「ふっふっふ~、葵君この恋愛マスターを舐めてはいけないよ
話なんて全部聞かなくても分かるんだよね~」
「お前、流石にキモいぞ」
「え…」
と、驚いて固まっていたアホをおいて
病院の中に入っていった