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「….. 初めてだから、下手かも。ごめん」
そう言って、僕の目を見ながら舌先で裏筋を舐めた。
「っ、ふ、」
肘をベッドに付き、僕の内ももに両手をついて不安定な体制を支えている。唾液が沢山含まれた舌で根元から舐めあげられ、少し声が漏れた。
「……咥えてもいい?」
「……聞かないでください………」
さっきまで緊張で震えていたはずなのに、僕が恥ずかしがっているのがわかったせいか若井が少し積極的になった、気がする。
「…………ちゃんと見ててね」
「え、っっ!」
鬼頭をパクッと咥えられ、そのままじゅ、っと少し吸われた。まだたったそれだけの刺激なのに、馬鹿みたいな上擦った声が出そうになるのを飲み込む。
そのまま器用に裏筋を舐めながら、先端の方だけをはむはむされ続け、もどかしい快感が僕を少しイラつかせた。ていうかなんでそんなに上手なんだよ………
「ねえ………若井さん、」
頬に手を添えると、舌と僕のものとが唾液で繋がったままの若井と目が合う。僕が何を考えているのか察した若井は、ニヤッとして一気に根元まで僕のものを咥えた。
「っ、っは……………」
「ごふっ、ゲホ、ゴホッ……!」
「っちょ、だ、大丈夫?無理しなくて……」
僕の心配の言葉を遮るようにこちらを睨んだ目はまた涙でいっぱいだった。
「……うるさい、俺がやりたいの。下手でごめんってば」
「……っ、」
「涼ちゃんは黙って俺の頭でも撫でてて」
そう言って激しく上下に動き始める若井。全然下手じゃないじゃん…………
後頭部に右手を添えて、自分の方に少しだけ力を入れると、それに気づいてぴくっと反応した。無意識に若井の腰がゆるゆる揺れていて、誘惑でもいるような気分だ。いや、誘惑されてるのか……?
完全に意識が快楽に持ってかれる…………ていうか、もうイきそう、………………
「っま、待ってストップ、!」
「んぅ?」
うっすら涙を浮かべながら、右頬いっぱいに僕のものを頬張る若井と目が合った。
あ、だめだ、これは…………
「ごめ………っ〜〜!」
「んっぶ、!うわ、」
僕が中途半端に若井を止めたせいで、口を離した瞬間に果ててしまった。そう、つまり、顔にもろ掛けてしまった。
「っ、……、ごめん、」
「っは、ベトベト………」
僕の目線が自分に釘付けになっていることに気づいて、にや、としながらべろんと手の甲に掛かった精液を舐めた。それにまた興奮して、恥ずかしくなって、顔を両手で隠した。今、今日イチで情けない姿だろうな……
僕がイッたのが嬉しいのか、新しいおもちゃを見つけた子供のように目が輝いている。いや、精液まみれの赤髪はとても子供には見えないけど。
「んふふ、苦いね」
「ご、ごめんね……」
「なんでごめん?俺嬉しいんだけど」
僕の太ももにキスをして、指ですくい取る。
「っん、」
「あんなにずっと同居してたのに、こんな涼ちゃん見れるの初めてですごい嬉しい。お酒いっぱい飲んじゃって良かった」
「………それは加減してください」
「わかってるよwごめんね」
すくい取った精液を、わざと僕に見せつけるようにちゅぽんと舐めとって見せてきた。
「んんもぉ……やめてよぉ……恥ずかしすぎて死にそう…………」
「ははっ、見て、髪にまで付いちゃったw」
「ごめぇぇん!」
「ごめんじゃないってばww」
ベッドの横に置いてあるティッシュを手に取り、綺麗に拭いてくれた。僕は若井の顔や髪に着いたものを綺麗に拭き取った。
「なんでそんなに上手なんですか………」
「えぇ?w……あーーでも、気遣いが上手な人は、セックスが上手らしいよ。気持ちよかった?」
「はい……」
「じゃあ、涼ちゃんに最高に気遣いできたってことだね。愛のパワーさ」
「愛かぁ〜、」
愛、愛か……。あれ、僕らのこれからの関係はなんて呼べばいいんだ?セフレ?恋人?それとも明日から何事も無かったことになっておしまい、?
「………………若井さんお水持ってくるよ。いるでしょ?」
「ありがとう、愛があるね」
「優しいねーとかでいいでしょー!ww」
「ww」
冷蔵庫から取り出した水をマグカップに注ぎ、そのまま直立して悶々と考える。明日から僕たちはどうやって会話すればいい?何となく部屋に戻る足が重い。
部屋に戻り、暗かった部屋にやっと電気をつけた。付けてしまった瞬間、あっまだもしかして続きがあるかな、?と少し焦ったが、若井はスマホを見てベッドに寝っ転がっているし、とてもこれ以上なにか続きそうな雰囲気ではなかったので安心した。だって、そうでしょ、まだ続きがあるなら電気は消えてた方がいいから。
「ぶふっwwあははは!ww」
「えっな、何!?」
「涼ちゃん下半身だけすっぽんぽんなの面白いww」
「あああもう!馬鹿!水あげませんよ!?」
「ごめ、wごめんwwちょうだいww」
若井に両方コップを持たせてズボンを履く。
水うめー!とか言っている若井は、だいぶ酔いが冷めた、ように見える。でもまだいつもよりは全然ハイテンションだ。
隣にドスッと座って何気なく若井のスマホを覗き込んだ。
「……うわっ!?見るなよ!!」
「っ!ご、ごめん!」
「……」
「……」
「……………………見えた?」
「……ごめん………………」
それは男同士のセックスのサイトだった。