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───嫌なら嫌で、なんて、嫌だと思っているわけがないだろう。それに、逆にやりたいと思ってしまっている。ただ、人間としてそれが正しいとは思えないだけの問題で。
「……っ。」
悩む俺に、2人はゆっくりと待ってくれている。早く決めなければならないと、心が焦燥する。
あぁ、もうなんで──────
───誰も”こっちだよ”って言ってくれないの。
「………おれ、は……」
迷っている俺に、ふと昔の記憶が蘇る。それはぺいんととしにがみの寝かしつけをトラゾーとしていたときの頃の記憶で───
『───え?盗賊団?』
俺がそういうと、相手───トラはこくりと頷いた。どうやら、いつか4人で盗賊団をやろうと未来を思い描いていたらしい。…でも、当時の俺は今の気持ちのようにそれはいいことなのか、と悩んでいた。
そんな顔の俺を見たトラは、ふと言葉を吐いた。
『しにさんは、親の愛をもらえていない。ぺいんは、俺みたいに暴力ばっかで。ノアさんも、戦争で親が亡くなっちゃってるでしょ?』
哀しそうな笑みを浮かべながら、幸せそうに寝ているぺいんを眺めていた。
『───だから、俺がやんなきゃ。しにさんには俺なりの愛をあげたいし、ぺいんには俺みたいにならないようにしたいし、ノアさんには親の代わりをしてあげたいし。』
そう語っているトラは、ひどく眩しく見えた。それと同時に、トラがそんな責任を背負わなくてもいいのに…と思っていた。それでも、相手はそれを感じさせないようにこちらに満面の笑みを向けて───
『───俺がみんなを幸せにしてやりたいんすよ。』
『!』
『それなら、俺はどんなに悪いことでもします。』
1番遅くこの輪に入ってきたトラは、よく人を観察していたし、よく事情を知っていた。だからこそ、トラにしか預けられない背中があるし、ぺいんにしか預けられない背中、しににしか預けられない背中があった。それは多分、みんなも俺にしか預けられない背中があったと思う。
───でもその時のトラは、少し勇敢だったな。
───そうか、悪いことをしてでも、みんなが楽しく幸せに暮らせれば…。
そして、今のトラゾーは、昔言ったようなことを今頑張っている。…いや、トラゾーだけじゃない。ぺいんとも、しにがみくんも。
───だったら。
「───・・・したい。みんなと一緒に、盗賊団!」
「「おおーっ!!」」
明るく迎えてくれるたのは、2人で。…いや、当たり前か。俺の友達は───こういう人たちだから。
「じゃあクロノアさん、PKST団へようこそ!!」
「ぷ、ぷーくふとだん…?」
「PKST団ですよ!(笑)クロノアさんが入ってきた時用に考えてたんです!!」
───そうして俺は、犯罪に手を染め、世界のヒーローへとなりゆく。