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写真を読み込ませると同時に、私はすぐさま『鑑定開始ボタン』を押した。

読み込み中……10%……23%……


進行率が少しずつ上がっていく。その数字の変化にあわせて、胸の奥に違和感がじわじわと広がっていく。恐怖が混じった圧迫感が、喉を塞ぐようだった。



「もう……早くしてよ!」



読み込み率99%──そして「ピコンッ!」という軽快な音とともに、ついに100%が表示される。


どうやら鑑定は終わったらしい。画面中央に浮かぶ「結果を表示する」というボタンを、私は震える指で押した。



――『心霊写真の確率 0%』。



その文字がはっきりと映し出された瞬間、私は全身から力が抜け、ベッドに崩れ落ちた。



「よかった……私の体力も、ゼロパーセントぉ〜……」



しょうもないダジャレを口にしながらも、胸の内には確かな安堵が広がっていく。



「すぐに結果を投稿しなきゃ……」



スマホ画面をスクリーンショットに収め、ためらわずSNSへと投稿した。


しばらくして、リプライが次々と返ってくる。


『なんだぁ〜、オバケじゃなかったんだ!よかったねぇ』

『ただの勘違いでほんと安心したよ。引っ越し案件も視野だったもんね!』


予想通り、私と同じように安堵した声がタイムラインに溢れていく。


――終わった。

本当に、終わったのだ。


この件はさっさと忘れよう。

そして、いつものように自撮りでも投稿して、何事もなかったように振る舞えばいい。



「…………?」



ふと、頭の奥で何かが引っかかる。


なんだろう、この妙な違和感。訳がわからない。


――そして。


私はスマホを凝視した。



次の瞬間、その違和感の正体に気づいてしまったのだ。


         続く

『AI心霊鑑定アプリ』

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